愛知県の大村知事が定例会見 医療提供体制、緊急アピールで「乗り切っていける」
愛知県の大村知事が定例会見 医療提供体制、緊急アピールで「乗り切っていける」
愛知県の大村秀章知事は26日、県庁で定例記者会見に臨んだ。年末年始の感染防止対策について、「3年ぶりにさまざまな制約のない年末年始なので人が動く。移動する際にはマスク着用や手指消毒、換気など基本的な感染防止対策の徹底をお願いしたい」と呼び掛けた。一方、県の医療提供体制などは今月8日から発出している県独自の「医療ひっ迫防止緊急アピール」で「乗り切っていける」と述べた。 【動画】愛知県・大村知事が定例会見(2022年12月26日)
岐阜県が切り替えた政府方針の宣言「対策内容は同じ」
県内の新規陽性者数は25日現在、1週間平均で約1万476人。病床使用率は72.4%、重症者は35人で、重症者向けの病床使用率は23.6%となっている。 県の「緊急アピール」では発熱時、まずはかかりつけ医や地域の医療機関、保健所のフォローアップセンターなどに電話相談した上で、県が指定した「診療・検査医療機関」の受診を求める。救急外来や救急車の利用は「真に必要な場合に限る」とし、検査キットや解熱鎮痛薬などをあらかじめ購入することを呼び掛けている。発出期限は年末年始を挟んで来月15日まで。 隣接する岐阜県は23日から、政府の新たな方針に基づく「医療ひっ迫防止対策強化宣言」を全国で初めて発出した。大村知事は「岐阜県は国の宣言に切り替えたが、基本的な対策は同じ」として、現時点では愛知県の切り替え予定はないとした。 その上で「愛知、岐阜、三重の生活圏域は一体。インフルエンザも東京、大阪の感染状況が上がってきており、しっかり(同時流行を)注視していきたい」と強調した。
「2050年カーボンニュートラル」に向け新たな戦略も
この日は、官民連携プロジェクト「革新事業創造戦略」と「あいち地球温暖化防止戦略2030(改定版)」の策定についても発表した。 前者は、民間提案を起点として社会課題の解決や地域活性化を目指し、ウェブ上に「革新事業創造提案プラットフォーム(愛称:A-idea=アイディア)」を構築して革新的なプロジェクトの提案を受け付ける。 後者は、国が宣言した「2050年カーボンニュートラル」の実現に向け、2030年度までに県内の温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減するための具体的な目標や取り組みをまとめた。これに伴い、環境省が進める「ゼロカーボンシティ宣言」も表明した。 大村知事は「日本一の産業県で温室効果ガス排出量が大きい愛知県でカーボンニュートラルの宣言をするのは簡単ではない。今回は意欲的な目標を一つ一つ積み上げ、産業界の取り組みをしっかり後押ししていきたい」と述べた。 (関口威人/nameken)