名古屋・河村市長、今年の漢字は「旧」 名古屋城再建を「旧国宝復元」と位置付け
名古屋・河村市長、今年の漢字は「旧」 名古屋城再建を「旧国宝復元」と位置付け
名古屋市の河村たかし市長は19日、市役所で定例記者会見に臨んだ。河村市長にとっての今年を表す漢字として「旧」の一文字を披露した。「旧国宝の名古屋城を復元する」と、名古屋城天守の木造再建にあらためて意欲を示すものだという。全国的に大きな問題となった「旧統一教会」にもひっかけたほか、「私も74歳で、こういう(文字の)雰囲気になってきました」として、「年寄りは大事にせなあかんですよという趣旨も込めた」と述べた。 【動画】名古屋・河村たかし市長が定例会見(2022年12月19日)
古い街並み保存などもイメージし「平和のシンボルに」
「今年の漢字」は会見を主催する市政記者クラブ側が色紙を渡し、年内最後の定例会見で披露するのが恒例となっている。昨年は「謝」だった。 河村市長は「おんなじような言葉ばっかでは面白くないだろうと」として「旧」の文字を示し、名古屋城のほか、古い街並みの保存などの意味も含めたと説明。戦争で失われた街などを引き合いに出し、「平和のシンボルとして名古屋のお城が立派な木造できちっと復元されるように祈る思いで見つめております」と述べた。 名古屋城の復元事業では今月上旬、技術公募によって選ばれた「昇降機」を「1、2階まで付ける」とした市長に対し、障害者団体が抗議する一方、市側は「設置階は未定」とするなど混乱が見られている。
トリエンナーレ負担金「仮払い」巡り再び知事と対立
2019年に開かれた国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」を巡り、名古屋市に負担金を支払うよう命じた名古屋高裁判決に対し、市として「上告は済んでいる」と表明。一方、遅延損害金として負担額が毎月14万円ずつ増えており、「それはストップする」として、これまでの全額約4000万円を「仮払い」するとした。 トリエンナーレ実行委員会の会長でもあった愛知県の大村秀章知事が「(仮払いという対応は)普通の社会常識からして理解に苦しむ」などと疑問を呈したことに対しては、「世間の常識から外れたことをしたのは(展示を認めた)知事の方だ」などと反発した。 その大村知事が4選を目指して出馬を表明している県知事選については、「なかなか(意中の候補者が)出てくれんでねえ」と、河村市長が率いる地方政党・減税日本としての候補者探しが難航していることを明かした。来年1月19日の告示まで1カ月となったが、「ギリギリまでは模索する」とした。 (関口威人/nameken)