【Q&A】「北方領土」とは? 【図解】
ニュースで「北方領土」もしくは「北方四島」という言葉に触れる機会があります。そもそも北方領土とはどこにある、どのような地域なのでしょうか。また「北方領土問題」と表されることもありますが、何が問題になっているのでしょうか。外務省、内閣府、北海道根室市のサイトなどを基に解説します。
Q:北方領土はどこにあるの?
北海道の北東にあります。根室の北東に歯舞群島があり、その延長線上に色丹島が続きます。色丹島から北西に国後島、北東に択捉島が位置します。 歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島を合わせて「北方四島」と呼ぶこともあります。
Q:なんて読むの?
歯舞群島は「はぼまいぐんとう」、色丹島は「しこたんとう」、国後島は「くなしりとう」、択捉島は「えとろふとう」とそれぞれ読みます。 歯舞群島は水晶島(すいしょうとう)、秋勇留島(あきゆりとう)、そして群島の中で最も大きい志発島(しぼつとう)など複数の島で構成されています。
Q:島の名前にはどんな意味があるの?
北方四島の名称はいずれもアイヌ語が由来になっています。 歯舞群島は「流水がある島」、色丹島は「大きな集落がある地」、国後島は「草の島」、択捉島は「岬のあるところ」を意味します。
Q:島々はどれくらい大きいの?
北方領土の島々の面積を足すと約5000平方キロメートルであり、都道府県でいうと福岡県とほぼ同等の大きさです。
Q:何が問題になっているの?
北方領土には第二次世界大戦末期まで約1万7000人の日本人が暮らしていました。しかし、終戦間際の1945年8月9日に当時のソ連が「日ソ中立条約」が有効であったにもかかわらず対日参戦し、北方四島を占領。 日本政府は「北方四島の帰属の問題を解決してロシアとの間で平和条約を締結するという基本方針に基づき、ロシアとの間で強い意思をもって交渉を行っています」としています。
Q:日本の主張は?
1855年の「日魯通好条約」で択捉島とその北東にあるウルップ島の間の国境を「平和的・友好的に確認(した)」という立場。「北方四島は、一度も他国の領土となったことがない、日本固有の領土」だとしています。