発酵食品の効果を最大化するコツは「毎日コツコツ」&「食物繊維と一緒に」!管理栄養士が解説します
発酵食品はどうして体にいいの?
♦️プロバイオティクス・善玉菌 発酵食品は、善玉菌である乳酸菌などが豊富に含まれています。善玉菌を直接とることで、善玉菌を増やし、腸内フローラの状態を良くすることが期待できます。これを「プロバイオティクス」と呼びます。 また、発酵の過程で作られる乳酸も多く含んでおり、これが腸内環境を酸性に傾けるといわれています。悪玉菌は酸性が苦手なので、この状態になると悪玉菌が減っていくという効果が期待できます。 ♦️発酵食品と一緒にビタミン類などもとれる! また、赤ワインやバルサミコ酢などのようにポリフェノールなど抗酸化作用をもつ物質を含んでいる発酵食品や、キムチやぬか漬けなど抗ストレス作用を持つGABAを含んでいる発酵食品があります。 発酵させることで保存性が上がったり、風味がUPするだけではなく、私たちの体にとってもいろんなメリットがあるのです。 多くの発酵食品にはビタミン群が豊富に含まれています。ビタミンB群は、炭水化物やたんぱく質、脂質などの代謝に関わっており、不足すると代謝が低下してしまいます。
発酵食品はどうとると効果的?
♦️毎日継続して食べる! 腸内環境を整えるためには、一時的ではなく、毎日継続的に発酵食品を取り入れることが大切です。そうすることで、常に善玉菌と悪玉菌のバランスを良い形で保つことができます。 日本の調味料は発酵食品が多いので、料理をすることでも取り入れやすいです。また、納豆やチーズなどは単品でも食べやすいので、より手軽に取り入れられますよ。 調理する際に加熱すると菌が死んでしまうことが気になるかもしれませんが、死んだ菌でも善玉菌のえさとなるなど無駄にはならないことが最近の研究で分かってきています。自分に合った方法で発酵食品を継続的に摂取していくとよいでしょう。 ♦️食物繊維とセットでとるとなお良し! 腸内環境を整える上で気をつけたいのが、善玉菌を増やすことです。発酵食品は善玉菌を直接取り入れることができますが、その善玉菌のえさとなる食物繊維もぜひ一緒に食べるようにしてください。食物繊維は善玉菌の働きを活発にしてくれます。 毎日の食事に、発酵食品とともにきのこや海藻、野菜、豆類なども忘れずに取り入れましょう。 【参考文献】 ・農林水産省「『発酵』の不思議」https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2211/spe1_01.html(閲覧日:2024年9月23日) ・厚生労働省 e-ヘルスケアネット「腸内細菌と健康」https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html(閲覧日:2024年9月23日) ・みんなの発酵BLEND 発酵のぎもん「発酵食品ってどんなものがあるの?」https://www.hakko-blend.com/study/whats/09/(閲覧日:2024年9月23日) ・飯田薫子、寺本あい「一生役立つ きちんとわかる栄養学」西東社(2019) ・文部科学省「食品成分データベース」https://fooddb.mext.go.jp/(閲覧日:2024年9月23日)
宮崎 奈津季
管理栄養士・薬膳コーディネーター。介護食品メーカーで営業を2年間従事した後、フリーランスの管理栄養士に。料理動画撮影やレシピ開発、商品開発、ダイエットアプリの監修、栄養価計算などの経験あり。 現在は、特定保健指導、記事執筆・監修をメインに活動中。 HP:https://www.mnatsuki.com/ X:https://twitter.com/NatsukiMiyazak1 ※「崎」は正式には立つ崎(たつさき)です
宮崎 奈津季