中国、2025年の刺激策強化示唆-トランプ氏との貿易戦争再燃に備え
中国当局が9月下旬から広範な刺激策を打ち出し、景気はここ数カ月で安定化の兆しを見せている。だが、米追加関税の可能性で輸出見通しは悪化し、世界2位の経済規模を誇る中国には貿易戦争が再燃した場合のショックに対処する必要性が生じていた。
12月の政治局会議では通常、年間の国内総生産(GDP)成長率目標など翌年の経済運営方針を決める中央経済工作会議に向けた議題が設定される。ブルームバーグ・ニュースは、中央経済工作会議が11日から始まると先週報じた。
中国はここ数年、金融引き締めと緩和のサイクルを何度か繰り返してきたが、11年以降は「穏健な」金融政策という全般的なスタンスを堅持していた。11年当時は当局が世界金融危機の際に採用した「適度に緩和的な」スタンスからインフレ抑制に転じた。
今回の金融政策スタンス変更は、新型コロナウイルス禍後に期待されていた好景気が実現せず、中国人民銀行(中央銀行)による緩和モードの強化が急務だったことを示している。人民銀はすでに利下げに踏み切り、市中銀行から強制的に預かるお金の比率を示す預金準備率も引き下げてきたが、借り入れ拡大を促す効果は乏しかった。
ジョーンズラングラサールの大中華圏担当チーフエコノミスト、龐溟氏は「追加的な政策手段では量と質、効果において大幅な改善が見込まれる」と指摘。「GDP成長率目標は5%前後に設定される可能性がかなり高まった」と述べた。
原題:China Signals Bolder Stimulus for Next Year as Trump Returns (2)、China Eases Monetary Policy Stance, Vows More Fiscal Support (3)(抜粋)
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