「不倫みたいな感じで…ドキドキしてました」今年急増 韓流装う「ロマンス詐欺」恋に落ちる巧妙な手口【news23】
そんな恋愛感情を抱き始めていたある日、斉藤さんは暗号資産取引を薦められます。 相手からのLINE 「今日一日中考えて、智勲(ジフン)の暗号通貨取引の富の知識をあなたに少しずつ伝えるつもりです。富に関する知識は誰にも共有したことがありません」 斉藤さんは不安を感じつつ、紹介されたサイトにアクセス。5万円を投資すると、画面上では6000円あまりの“利益”が出ていました。 斉藤さん 「(Q.実際にサイト上では増えたわけですもんね)疑いもせず、すごいって…賢い人なんだなと取ってしまいました」 その後、「元金を大きくすればもっと利益が出る」などと言われ、斉藤さんは振り込みを続けます。 相手からのLINE 「ハワイのようなところに二人だけの家を買って、一緒に暮らすことができればいいなと思っています」 「昨夜、あなたと暮らしている夢を見ました」 送金後に相手と日本で会う約束をしていましたが、いつまで経っても会えず。暗号資産の取引所も実在しないことが分かりました。詐欺だと確信したときには合わせて550万円をだまし取られていました。 斉藤さん 「相手は私の話を聞きながら、何を言えば(恋に)落ちるのかっていうのをたくさん用意してて。家族で旅行に行けたらいいなって、長年ちょっとずつ貯めてきたお金だったので、それが一瞬のうちになくなってしまって。家族にも申し訳ない」 ■狙われる「貯蓄ある世代」被害額は過去最悪ペース 警察庁 露木康浩 長官(2024年9月) 「かつて我々が経験したことがない過去最悪の被害の状況であり、極めて深刻な事態」 警察庁によると、「ロマンス詐欺」の被害額は2023年の同じ時期と比べて2.3倍の約346億円。過去最悪のペースとなっています。被害者の年代では、男女ともに50代が多くなっています。 警察当局は… 警察当局 「貯蓄がある世代で、子育てが一段落したタイミングが狙われている可能性がある」 ■家族も止められない「ロマンス詐欺」 娘とともに取材に応じてくれたのは大島香苗さん(仮名)。大島さんも50代。ロマンス詐欺の被害に遭いましたが、今も相手を信じる気持ちが消えていません。