インスタにアップした「1枚の写真」で新入社員に「まさかのクビ宣告」…SNSで情報漏洩した23歳の意外な「その後」
企業秘密が漏洩した場合のリスク
企業秘密が外部に漏洩した場合、企業がさまざまなリスクを負いかねない。 (1)企業としての信頼を失い、ブランドイメージが低下する 企業秘密の漏洩により、顧客や取引先から企業のセキュリティ対策や社員教育が不十分であるとして信頼を失い、漏洩した情報がメディアに取り上げられたりSNS上で拡散、炎上するなどで企業のイメージが低下し、評判が悪くなる。上記が発覚した場合、継続取引の中止、新規顧客の獲得が困難になる、新規採用に悪影響が出るなど、経営に大きな影響を及ぼすことが考えられる。 (2)企業の競争力が低下する 新製品の開発計画や販売方法などの企業秘密が競合他社に漏洩した場合、競争上の優位性を失い、市場を脅かされかねない。漏洩した情報の内容によっては既存サービスの停止や事業活動の一時中断などの事態に発展することもある。 (3)金銭的な損害や法律違反のリスクがある 漏洩した情報の中に、取引先の企業秘密が含まれていたり、顧客や従業員の個人情報が含まれている場合、訴訟を起こされたり賠償金の支払いが発生する、不正競争防止法や個人情報保護法などの法律違反で罰則が科されるなどの可能性がある。また、情報漏洩に関する事後調査と再発防止策の導入などへの費用計上が必要になる。
SNSではどのような企業秘密が漏洩しているのか
手軽なコミュニケーションツールとしてSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が広く社会的に普及し、企業活動や個人で利用する人が増えている。SNSはアカウントを作成することで、他の人が投稿した文章や写真、動画を見るだけではなく、自分でも投稿することができ、投稿した情報は、リツイートやシェア機能などによって拡散されていくという特徴がある。 では、個人のSNSからどのような形で企業秘密が漏洩しているのか、具体例の一部として ・友人にSNS上で発表予定の新製品について詳細を話した。 ・試作品の画像をSNSに載せた。 ・社内ミーティングの様子や議論内容、資料の写真をSNSで公開した。 ・「今日、ウチの店に芸能人の〇〇さんが来ました」などと、仕事先に来た顧客の個人情報をSNSに載せた。 ・営業パーソンが自分の業績を自慢するために、SNSで顧客名や売上商品やサービスなどの内部情報を公開した。 ・自分のSNSアカウントが不正アクセスされ、業務関連の情報が流出した。 などがあげられる。