インスタにアップした「1枚の写真」で新入社員に「まさかのクビ宣告」…SNSで情報漏洩した23歳の意外な「その後」
若者を中心に人気のSNS・インスタグラム。美味しそうな料理や旅先の名所の写真をアップするのが一般的だが、もしも社員がオフィスの写真や大事な資料を投稿したら……。 【一覧】入ると“損”する「私立大学」ランキング…コスパ最悪だった意外な名門大学 前編記事〈新入社員がインスタにアップした「1枚の写真」が大トラブルに…社長を激怒させた「まさかの投稿」の中身〉では新入社員の無邪気な「1枚の投稿」が大きなトラブルに繋がった事例を紹介した。従業員が企業秘密を漏らしてしまうのはなぜか? 個人のSNSからの情報漏洩リスクを抑えるために必要な対策は? そして、A上さん(仮名=以下同)に「クビ」と言い放った甲社長の真意とは……。引き続き、社会保険労務士の木村政美氏が解説する。 本記事の登場人物 A上さん:大学で建築を学んだ後、都内でインテリアの製造販売を手掛ける甲社(従業員数100名・本社のほか埼玉にもオフィスがある)に就職した新入社員。自身のインスタグラムに企画会議で入手した新製品のデザイン画をアップしてしまい、大問題を引き起こす。 甲社長:A上さんを新製品の企画メンバーに抜擢するも、そのインスタを見て激怒。一時は「クビ」を言い渡したが……。 B谷部長:総務部長。A上さんの問題投稿を見つけた人物。
企業秘密とは
企業秘密とは、企業が競争優位を保つために保護する情報や知識などで、公表されていないものをいい、具体的には、「製品の製造方法」 「顧客リスト」 「マーケティング情報」 「研究開発の成果」 「未公表の製品やサービスに関する情報」 「社内の人事や財務に関する情報」などが該当する。また、報告書などの社内文書や社員の個人情報なども企業秘密として扱われる。 企業秘密のうち、営業秘密(生産方法、販売方法など事業活動に有用な技術や営業上の情報で、企業が秘密情報として管理し、公表されていないものをいう)に関するものは不正競争防止法(企業の営業上の利益と公正な競争秩序を保護するための法律のこと)などによって保護され、不正に取得し開示・利用した場合罰則が科される。