知っておくと便利!「つらい咳」を止める"ツボと食材”、漢方に詳しい薬剤師が紹介する”咳止め漢方薬”3種
■咳止め効果のある漢方薬3種 標準的な西洋医学の治療でうまくいかない場合、漢方薬が有効なことが多くあります。 漢方薬のメリットは、まず使用することができない、いわゆる禁忌が少ないため、子どもから高齢者まで使用できるものが多いです。また、自分の体質に合わせて薬を選択できるため、場合によってはほかの症状もよくなることがあります。飲み合わせに注意するものも少ないので、併用しやすいです(麻黄が含まれるもの以外)。
一方、デメリットとしては、体質に合わなければ効果が出にくいことが挙げられます。そのため、薬の選択には“漢方的な視点”が必要とされます。 以下に、咳に対応している漢方薬をご紹介します。市販されているものもありますが、購入時には漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談することをおすすめします。 ■咳の代表処方 筆者がすすめるのは、「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」の3種類です。
空咳には「麦門冬湯」がよく、喉の詰まり感や違和感を伴う咳には「半夏厚朴湯」がおすすめです。この2つには麻黄という生薬が入っていません。一方、「麻杏甘石湯」はかなり激しい咳に使われますが、麻黄が配合されているので、購入時に薬剤師に相談してください。 漢方薬は食前(食事の1時間~30分ぐらい前)や食間(食後2時間経ってから)に飲むなど、飲み方に特徴があります。有効成分をしっかり効かせるためにも、正しく服用するようにしましょう。飲み方については、購入時に薬剤師に聞くといいでしょう。
続いて、生活のポイントです。 熱はないけれど乾いた咳が出るといったときは、まずは掃除をしてほこりやダニなどのアレルゲンを除去しましょう。掃除はできれば雑巾掛けが理想です(雑巾掛けするお掃除ロボットでももちろんOKです)。 また掃除中は必ず空気清浄機を使用し、掃除が終わったら、加湿器で部屋の湿度を40~50%に保ちます。 寝るとき咳が出るのは、寝室のほこりが原因と考えられます。寝室は長時間過ごす場所なので、こまめに掃除機をかけて、ほこりの少ない状態を保ちたいものです。