「子どもからもらった風邪は重症化する」は本当? 内科医が解説
まずは「風邪をひかないこと」 感染対策が大切
Q. 一年を通して、子どもから大人にうつりやすい感染症には、どのようなものがありますか? 「とくに気をつけたいのは、溶連菌感染症、手足口病、ノロウイルス感染症、インフルエンザと新型コロナ、マイコプラズマの6つです。 2024年8月には、マイコプラズマ肺炎が8年ぶりに大流行しました。今年の秋冬は、マイコプラズマ、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染の流行が予測されます。冬になるとノロウイルスやロタウイルスといった、感染性腸炎の原因となるウイルス感染にも注意していきましょう」 Q. 家庭内での感染を防ぐために、日頃から気をつけたほうが良いことを教えてください。 「家庭内での感染を防ぐためには、大人も子どもも、まずは風邪をひかないようにすることが大切です。外出時のマスクの着用や、帰宅後の手洗い・うがいを行いましょう。また、子どもが感染症にかかってしまったときは、タオルや食器など、ウイルスが付着するものを共用しないようにすることが大切です。 子どもの症状が治まったあとも、便からウイルスが排出される感染症があります。おむつを交換したあとは、とくに手洗いと手指の消毒をしっかり行いましょう。嘔吐物の処理をするときは使い捨てのマスクやゴム手袋を着用し、処理後は塩素系消毒液を吹きかけて消毒してください」 子どもが体調を崩してしまった際は、早めに医療機関を受診し、医師の診断を受けて、適切な治療や薬の処方をしてもらうことが重症化しないためにも重要です。子どもが早く体調回復することで、大人への感染リスクも低下します。 これからの季節は気温が低下し、空気が乾燥するなど、感染症がまん延しやすい季節です。栄養バランスの整った食事や、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、体調管理を行いましょう。
Hint-Pot編集部