糸井が中村奨が…どっちもどっちの走塁ミス“応酬”で延長12回ドロー…阪神は2分9敗でまた広島に勝てず
なぜ阪神は広島に勝てないのか。 高代氏は、「野球にはどうしても相性というものが生まれてくるもの。それが過剰な意識、プレッシャーに変わり悪循環しているのが現状。この日もことごとく追加点機を逃した。大山のチャンスでの凡打と堂林の勝ち越し本塁打が対照的だった」と分析した。 阪神は2点を先制しながらも追加点を奪えなかった。大山は3回一死満塁の追加点機にボールゾーンのナックルカーブに手を出して三振、糸原も力んで投ゴロに倒れた。5回に上本のタイムリー三塁打で同点に追いつかれた後の7回二死一、二塁の勝ち越し機にも、大山はカウント2-0からチェンジアップを引っかけて三塁ゴロ。狙い球が中途半端だった。 一方、広島の堂林は、7回に代打で登場すると、カウント1-1から岩貞の外角に甘く入ったスライダーをジャストミート。左中間へ勝ち越しの本塁打を放った。最初からストレートには目もくれずスライダーを狙っていた。 「勝てないという意識が強くなってくると、チャンスで腹をくくった割り切りができなくなる」と高代氏。 阪神のチームの平均打率は.233、得点圏打率は.225だが、対広島となるとチーム打率は.224、得点圏打率は.169とグンと下がる。 今シリーズは西勇、ガンケルの2枚で勝てず、この日のウィルカーソン、アンダーソンのマッチアップは、初の顔合わせで、流れを変えることへの期待があったが、負の流れを食い止めることができなかった。 高代氏はこう提言する。 「広島対策は重要だが、そこだけにとらわれて他に影響が出ることが心配。繰り返すが、広島だけでなく、どこに対しても負けられないのが阪神の置かれている現状。矢野監督のコメントの後段通り、今日からの中日戦が、広島に勝てない流れを変えるために重要になる」 今日の阪神先発はエースの青柳で、一方の中日もエースの大野雄。予想される0-0展開。またミスを犯したチームが敗者となる。 (文責・論スポ、スポーツタイムズ通信社)