新生ラグビー日本代表、見せつけられた世界標準との差。「もう一度レベルアップするしかない」
反省を活かすチャンスも。「ブレイクダウンは激しくいかないと…」
矢崎はこのまま所属先へ戻るが、それ以外のスコッドは欧州遠征に出かける。現地ではフランス代表、イングランド代表といった上位国とのバトルもある。オールブラックス戦での反省を活かすチャンスが残る。 なるべく早急に手直ししたい点の一つには、攻撃中の接点の質がある。わずかに援護が滞り、球を奪われた局面がいくつかあった。 その点について、スクラムハーフの藤原忍は「ちょっとサポートが遅れると、向こうは(その隙を)狙ってくる。どのチームへも、ブレイクダウン(接点)は激しくいかないと」と必須項目を再確認した。 対戦相手に依存しない集客力、いま以上に代表チームへ実戦経験と底力を与えるための環境整備、その前提条件としてのチーム側とガバナンス側のコミュニケーションといった検討課題はさておき、現場は現場で改善できることを改善するのみだ。 この日フッカーとしてスクラムを安定させた元主将の坂手淳史は、「選手同士で話していくことも大事。コーチ陣からのプランがある中、それを落とし込み、練習に反映させるかは選手次第」とその心中を発した。 <了>
文=向風見也