メタの新型ゴーグル端末「Quest3」発売、部屋に地球外生命体?MRゲームを体験 【速報レビュー】ヒット商品の後継機、アップルと対決へ
米メタ(旧フェイスブック)は10月10日、新しいゴーグル型端末「Meta Quest(クエスト)3」を日本など23カ国で発売する。2020年に発売した従来機種のクエスト2は仮想空間「メタバース」ブームに乗ってヒットした。クエスト3はコンピューターが作ったバーチャル世界の仮想現実(VR)に加え、現実の景色とコンピューター生成の映像を組み合わせる複合現実(MR)に対応した。メタが東京都内で開いた体験会に参加し、一足早く試してみた。(共同通信=吉無田修) ▽進化のポイントは? クエスト3の進化のポイントをまとめた。 ・ヘッドセット本体とコントローラーのデザインを刷新。本体はクエスト2より薄く、手で握るコントローラーは小型化した。 ・本体の重さは515グラム。クエスト2と重さはほぼ同じだが、頭部にかかる重量バランスを改善し、疲れにくくした。 ・MRのゲームなどを楽しめるように、周囲の様子をカラーでリアルタイムに映し出すカメラを搭載。クエスト2も周囲を映し出すカメラはあったが、モノクロ映像だった。
・片目ずつのぞき込む二つのディスプレーは4K映像を超える解像度といい、クエスト2より約30%向上。見える範囲の視野角は水平110度、上下96度と広くなった。 ・米クアルコム製の最新チップセット「スナップドラゴンXR2 Gen2」を搭載し、処理能力を高めた。 ・価格は7万4800円(128ギガバイト)と9万6800円(512ギガバイト)の2種類。米国ではクエスト3は499・99ドル(約7万4千円)から。3年前の為替水準なら日本での販売価格は5万円台からだったとみられる。 ▽AIが部屋の家具や天井を自動認識 体験会でクエスト3を装着すると、ヘッドセットの向こう側の風景がカラーで両眼のディスプレーに映し出された。この「パススルー」機能の映像は、目で見える視覚体験をほぼ再現している。「ほぼ」と書いたのは、少しにじんだ映像だからだ。スマートフォンで写真撮影する際に画面に映し出される鮮明な映像とは違い、パススルーの映像はやや粗く、手首に着けていたアップルウオッチの文字盤は読み取りにくかった。 とはいえ、近くにいる人の表情は分かり、コミュニケーションを取ったり、周囲の様子を確認したりするのに問題はない。メタによると、解像度は、クエスト2の約10倍、上位機種のクエストプロ(15万9500円から)の約3倍と言う。このパススルーの映像を使ってMRを楽しむ。