メタの新型ゴーグル端末「Quest3」発売、部屋に地球外生命体?MRゲームを体験 【速報レビュー】ヒット商品の後継機、アップルと対決へ
パススルーの映像と仮想空間の映像を切り替える操作方法はシンプルだ。側頭部のバンドを2回タップするだけ。ただ、感度がイマイチなのか、記者の場合はこの操作でサクサク切り替えられなかった。タップのタイミングといった慣れの問題もあるのかもしれない。 便利に感じたのは「ガーディアン」と呼ぶ安全機能の設定が自動化されたことだ。メタのゴーグル型端末は、使用中に部屋に置いてある家具などにぶつからないように、境界線を設定する。クエスト2ではパススルー映像の中で、行動できる範囲を手元のコントローラーで線を引いて設定していた。クエスト3は、センサーなどを使って人工知能(AI)が障害物のほか、天井などを自動認識する。映像でその様子が表示され、思わず「すごい」とつぶやいてしまった。 ▽盛り上がるMRのパーティーゲーム 最初にプレーしたのは、MRの体験ソフト「ファースト・インカウンターズ」。部屋に宇宙船のようなものが着陸し、ボール形のかわいらしい宇宙の生物が現れる。コントローラーは銃のような役割で、部屋の天井や壁を撃つと、破壊され、隙間から宇宙空間が見えた。現実世界の部屋が仮想世界と融合していて、不思議な体験だった。 次のゲームは、スマホ向けゲームで知られる「ねこあつめ」のクエスト版。コントローラーで部屋にペットドアを設けると、仮想世界のアニメのねこが現実世界に入ってきた。ねこを持ち上げ、離すと地面に着地した。コントローラーに振動が伝わってきた。
最も楽しかったのは、複数人で遊べるパーティーゲームの「BAM!」だ。現実世界のテーブルの上にコンピューターが生成したゲーム盤が現れた。ルールは一定時間、王冠のようなものを保持すれば勝ち。小型ロボットをコントローラーで操作し、互いに体当たりして邪魔し合う。テレビゲームでも対戦型のソフトはあるが、MRで立体的に表現されたゲームは迫力が異なる。体験会で一緒にプレーした他の3人も夢中でプレーしているように見えた。 ▽VR映像は美しく。しかしVR酔いも VR映像は解像度が向上し、より美しくなった。「レッドマター2」は、月面基地を舞台にしたパズルゲーム。クエスト2とクエスト3のゲーム映像を比べると、違いは一目瞭然。クエスト2の映像がピンボケしていると思えるほど、クエスト3は鮮明に見える。基地の窓ガラスの汚れも表現できていた。クエスト3のゲームは、同じゲームでも映像が鮮明になり、没入感が高まる。記者も月面基地の世界に入り込んだような感覚になって、ワクワクした。