15年落ちの「ポルシェ カイエン」を徹底テスト 1万ユーロ(約168万円)からのカイエンの実力と価値は?
ポルシェ カイエン:中古車テスト。1万ユーロ(約168万円)で購入できる約15年落ちのポルシェ カイエン(9PA)はどうだ?
ドイツブランドSUVのスーパースター。ポルシェの「カイエン」は、同ブランドの他のモデルにはない性能、豪華さ、日常使用への適合性を兼ね備えている。また、十分な最低地上高と洗練された全輪駆動システムにも恵まれている。とはいえ、このカテゴリーの中古車の購入価格は、常に副作用の可能性があるプロジェクトのスタートに過ぎない。その理由を説明しよう。
ポルシェ カイエン:セグメント全体に道を開く
シュヴァーベン発のスポーツカーブランド、ポルシェ初のラグジュアリークラスのパフォーマンスSUVが、自動車セグメント全体にあらたな道を開いた。2007年に登場した初代「カイエン」のフェイスリフトは、ドイツ中の多くのガレージやカーポートで、高級サルーンに取って代わったのだ。
重量2.3トンを超えるこのSUVは、スペースの点では過度に豪華ではないが、現行のミッドサイズエステートカーと同程度に家族向けだ。フロントとリアシートには大人がゆったりと座ることができ、分厚いカーペットが敷かれたトランクは540~1770リットルの容積があり、リアウィンドウが個別に開くので、大型荷物の輸送にも適している。 ライプチヒで組み立てられた「カイエン」の標準装備でも十分付き合いやすい。今日の視点から見ると、メンテナンスの面で有利なのは、「カイエン」が「VW トゥアレグ」や「アウディ Q7」と多くのコンポーネントを共有していることだ。そのため、資格のあるワークショップや手頃なスペアパーツを見つけるのがずっと簡単になることが多い。
高価なエクストラパーツが搭載されていることが多い
15年落ちの中古であってもスペックでは、「カイエン」は完璧なオールラウンダーだ。そして現実には、残念ながら、時には年老いた歌姫でもある。長いオプションリストにより、新車購入価格を大幅に吊り上げた精巧に作られたレザーやアルカンターラの内装、BOSEのサウンドシステム、巨大なアロイホイールなどのアップグレードは頻繁に見られ、純正サスペンションのオプションやGTSパッケージはダイナミクスを強調するのに適していたが、中古価格に転嫁されることも多い。