今の時代にリーダーとなるあなたへ。部下に寄り添うために意識したい2つのこと
チームの前に立ってメンバーを引っ張っていくリーダーから、部下の話に耳を傾けながら伴走するリーダーへ。 以前と比べたら、理想の「リーダー像」もずいぶん変わりました。 今の時代のリーダーには、どのようなコミュニケーション力が必要とされているのでしょうか。 人材育成やコーチングのプロである三浦将(しょうま)さんの著書『相手が思わず動きたくなる リーダーのコミュニケーション習慣力』(三笠書房)を紐解いてみましょう。
相手を動かそうとするのは逆効果
なぜできないのか、こういうふうにすればいいのに…。部下や後輩、チームメンバーに対してイライラしてしまう人や、「相手を変えよう、動かそう」としてしまう人の気持ちもわかります。 しかし「相手を動かそうとすることは逆効果」と三浦さんは実感を込めて語ります。 なぜなら、会社員時代の三浦さんがまさにそのタイプだったから。いいリーダーになりたくて影響力や説得力にまつわる本を読み漁り、ポジションパワーだけでチームをマネジメントしようとしていたときがあったのだそうです。 しかし、動かそうとした部下は変わらないどころか、反発は強まるばかり。三浦さんは「滑稽なほどのひとりよがりなリーダーだった」と当時の自分を振り返ります。 三浦さんいわく「相手が本質的に変わるには、以下の3つのステップが必要」とのこと。 自分の習慣を変えるそれによって、相手の意識と潜在意識に影響を与える相手の行動が変わる まず大切になるのが「自分の習慣を変えること」。このことで、相手を“思わず動きたくなる人材”に変えるだけでなく、自分自身も前向きに変わるのだそうです。 上記の1にある「自分の習慣を変える」とは、たとえば、以下のような心がけ。「確かに、できていないかも」と、ご自分に思いあたるふしはありませんか? ●思い込みに左右されないこと ●相手の話をしっかり聞くこと ●意識を相手に向けること ●相手を承認すること ●レッテルを貼らないこと ●相手のよいところに注目すること ●上から目線をやめること …などなど。 (『相手が思わず動きたくなる リーダーのコミュニケーション習慣力』31~32ページ) 以上を踏まえ、「1. 自分の習慣を変える」と「2. それによって、相手の意識と潜在意識に影響を与える」について考えてみましょう。