今の時代にリーダーとなるあなたへ。部下に寄り添うために意識したい2つのこと
相手を動かすために、習慣にしたいこと2つ
1.「思い込み」を断捨離する 目の前の相手を動かすために、リーダーに必要なことは? たとえば、以下のようなことはどうでしょう。 ・優秀でなければならない ・高いポジションにつかなければいけない ・ぐいぐいと引っ張るリーダーシップを持っていなければいけない ・相手をコントロールできていなければいけない ・弱みを見せてはならない ・相手が自分に恐れを持っているぐらいの状態でなければいけない ・威厳がなければいけない ・話が上手でなければいけない (『相手が思わず動きたくなる リーダーのコミュニケーション習慣力』48ページ) 話の流れからすると、「上記はすべて思い込み」と言いたいところですが、「これらは思い込みでもあり、事実でもある」と三浦さん。 ここで大切なのは「それが思い込みであろうと事実であろうと、あなたが現時点でどんなことを信じているかを確認すること」だそう。 思い込みには人生を左右させるほどの力があるため、まず自分がどんな思い込みを持っているかを知ること、そしてその思い込みを外すことを習慣にすることが大切だと三浦さんは本書で説いています。 2. 相手の潜在意識に働きかける 潜在意識と言葉にするとちょっと難しいですね。三浦さんの言葉を借りれば、潜在意識とは「自分のなかにある本当のこと」。そのことを相手に気づかせることが「潜在意識に働きかける」ということです。 相手の潜在意識に働きかけるために必要となるのは、相手との深い信頼関係。相手のあなたに対する信頼が深ければ、潜在意識の扉は開かれ、気づきや変化が生まれやすくなるのだとか。 ここで「その信頼関係を築くことに苦労しているんだ」と思われた方もいらっしゃると思います。相手との信頼関係を築く上において、最も大切なこと、必要条件としての土台になることが、私がこの本で最もお伝えしたい「承認」です。 (『相手が思わず動きたくなる リーダーのコミュニケーション習慣力』84~85ページ) 承認とは、心から相手を認め、心で受け入れること。肝心なのは、「たとえ相手が結果を出せている状態ではなくても、その可能性やその人自体の存在や価値をちゃんと認めること」。 <承認している> ・相手の存在を見ている ・可能性を信じている ・レッテルを貼っていない ・勇気を与えている <承認していない> ・相手の「状態」だけを見ている ・可能性を信じていない ・レッテルを貼っている ・勇気をくじいている (『相手が思わず動きたくなる リーダーのコミュニケーション習慣力』87ページ) 相手を動かしたい、変えたいと思ったときにしてしまいがちなのが「ダメ出し」ですが、すべきなのは「承認」。 相手をしっかり承認することによって、相手があなたのことを「認めてくれる人」「勇気づけをしてくれる人」「気持ちをわかってくれる人」と感じ、意識と潜在意識の両方で、あなたを「安全な存在」とみなします。 これにより、相手の存在意識の安心安全欲求は満たされ、相手はあなたのこと、そしてあなたの言っていることを受け入れる状態になります。 (『相手が思わず動きたくなる リーダーのコミュニケーション習慣力』109ページ) ダメ出しをする代わりに、相手を承認すること。これは自分に対しても同じことが言えるのだそうです。 自分の可能性を信じ、自分を勇気づけることで、自己肯定感が高まります。この自己肯定感も潜在力を上げてくれるのだとか。 相手と自分を承認することで、相手も自分も自己肯定感が高まり、潜在力が引き出される…。自分のチームが、そんなメンバーの集合体になったら最強ですよね(WBCで日本代表監督を務めた栗山英樹監督の「選手を信じる力」を思い出しました)。 今回ご紹介したのは、リーダーが身につけておきたいコミュニケーション習慣ですが、このことはまだ部下のいない新入社員の皆さんはもちろん、友人や家庭内などの人間関係のすべてにおいても生かせる心がけ。 相手を変えようとするのではなく、承認する。そして自分にも同様に。そんな意識を今日から向けてみてはいかがでしょうか。 ──2023年4月14日の記事を再編集のうえ、再掲しています。 Source: 三笠書房
ライフハッカー・ジャパン編集部