センバツ2年連続準Vの後輩たちは「凄く刺激を受けています」!報徳学園から立命館大準硬式へ渡った名手が学んだ、一流の作法<準硬式・全国大会(清瀬杯)>
<清瀬杯第56回全日本大学選抜準硬式野球大会:立命館大12-3大阪成蹊大>◇2日◇準々決勝◇札幌円山球場 【動画】報徳学園の平日練習 時間も環境も無くても勝ち切る名門 1日から開幕した清瀬杯第56回全日本大学選抜準硬式野球大会。2日、札幌円山球場では準々決勝が行われ、第2試合で立命館大が大阪成蹊大に12対3で勝利した。 初回から2点を先制すると、2回には2番・大森 理巧内野手(2年=報徳学園出身)のスクイズなどで、さらに3点を追加。2回までで5対0と主導権を握り、大阪成蹊大を突き放す。 4、5回にも2点ずつを加えて9対2した立命館大。守っては先発・安藤 透投手(4年=大垣北出身)が6回2失点でゲームを作り、2番手以降も大阪成蹊大に逆転を許さず、12対3で勝利した。 「ベスト4の実感は正直ありません」と語ったのは立命館大・大森。この試合は1安打1打点だが、今大会は打率4割をマークしており、2年生ながら主力として活躍。1年生の秋からスタメンに名を連ねると、2季連続で関西六大学のベストナイン・セカンド部門を受賞した。
主将・阪上 孝太内野手(4年=清教学園出身)いわく「今年のチームは守備と走塁のチームです」という立命館大にとって大森は欠かせない存在。そんなチーム、そしてリーグを代表する名手は、高校時代に学んだ一流の準備が支えとなっている。 「試合の中は、少しでもチームに貢献できたらと思っていますが、そのためにやっているのは準備と確認です。これは恩師の大角監督にずっと言われていたことです。 報徳学園はグラウンドに限りがあるので、考えてやることの大切さを常に言っていたんですが、そのなかで自分は準備と確認について言われたんです。最初の1年は守備のエラーが多くて、『キャッチボールの仕方を変えろ』と言われてから、常に試合を考えて、準備・確認を徹底するようになりました」 当時は、キャッチボールを適当にやっていたところがあったが、「自分のために」と思って、握り替えをしながら右足を踏み出す。また併殺プレーの動きを確認するなど、試合を考えて練習を積み重ね続けて守備を磨き、報徳学園のベンチをつかみ取った。 この試合も「カバーリングを怠って無駄な進塁を許せば、相手に流れが行きかねない」と思って、前の試合のバッティング、今日のタイミングの取り方などを見て、ポジショニングを変える工夫を怠らず、勝利に貢献した。
また、報徳学園でともに汗を流した後輩たちの存在も大きい。 1学年の下にいた堀柊那捕手(現オリックス)、そして今朝丸裕喜投手の世代は、同じ報徳学園のグラウンドでプレーしたかわいい後輩。センバツでは準優勝を果たし、全国の舞台で大暴れした。「凄く刺激を受けていますよ」と力を持っているという。 カテゴリーは違えど、大森も後輩に負けず全国の舞台で活躍している。残す準決勝、決勝へ「1試合でもチームに貢献できたらと思いますので、硬くならずに戦っていきたい」という大森。後輩たちが成しえなかった日本一を達成できるか。攻守で活躍する大森の姿を楽しみにしたい。