運動は空腹時と食べたあと、どっちが効果的?2週間づつ試してみた!
フェッドステイトトレーニングのデメリット
私は上半身と下半身をそれぞれ別の日に鍛えている。 食べ物が完全に消化されていない状態でトレーニングをすると、体がだるくなったり満腹で動けなかったりすることがある。 これまでの研究により、おなかがいっぱいの状態で運動すると吐き気を感じる可能性が高いことも分かっている(私もその1人)。「そのため運動前は適切な物を食べ、その食べ物に対する体の反応を見てから運動を開始することが大切です」とパテル氏。 シムズ博士によると、トレーニング前に食べすぎて「運動能力が下がってしまう」人もいる。じゃあ、トレーニング前に食べるなら、どのくらい食べればいいの? 「運動前は120~150kcalのカロリーを摂取しましょう。そうすれば血糖値が上がり、コルチゾールによるストレス反応が弱まって、運動能力が向上します」とシムズ博士。「これまでの研究から、有酸素運動の前は糖質を30gほど、筋トレの前はタンパク質を15gほど摂取するのが適当とされています」。でも、本当は糖質とタンパク質を組み合わせるのが理想的。「90分以上のトレーニングをするときは、トレーニングの途中でも燃料補給をしてください」
ファステッドステイトトレーニングのメリット
これはまだ完全に明らかになっていない。シムズ博士いわくファステッドトレーニングをしても「女性にとってよいことは何もない」。その一方でパテル氏は「ファスティングとトレーニングに関する研究のほとんどは女性ではなく男性を対象に行われたものなので、女性に対するファステッドトレーニングのメリットは分かっていません」と説明する。 ちまたでは、空腹状態で有酸素運動をすると体脂肪が燃えやすいと言われている。表面上は確かにそう。 でも、栄養学専門誌『British Journal of Nutrition』に掲載された2016年のメタ分析結果を見ると、それは一時的なことに過ぎない。つまり「空腹状態で有酸素運動をしている間は脂肪の燃焼率が高まりますが、長期的に見ると、それで全身の体脂肪が減るわけではないということです」とパテル氏。