運動は空腹時と食べたあと、どっちが効果的?2週間づつ試してみた!
そもそも“ファステッド”と“フェッドステイト”のトレーニングとは
一方のフェッドステイトトレーニングは食後の数時間で行うトレーニング。「食後数時間というのは、ちょうど体が栄養を吸収し、血糖値とインスリン値を上昇させて、食欲を増進させるホルモンを減らし、闘争・逃走反応を引き起こすストレスホルモンのコルチゾールとエピネフリン(アドレナリン)の値を下げている時間です」とシムズ博士。
フェッドステイトトレーニングのメリット
エッグマフィンは私がトレーニング前に好んで食べるスナック。 シムズ博士によると、フェッドステイトトレーニングには以下のようなメリットがある。 ・自覚的運動強度(RPE)が低下するので、ハードなトレーニングがさほどきつく感じなくなる。 ・無酸素性運動能力が向上するので、より長く、よりハードなトレーニングができるようになる。 ・トレーニング後の筋肉のタンパク質合成を促すシグナル伝達が増強される。筋肉のタンパク質合成は新しい筋肉を作る上でも役に立つ。 ・運動中と運動後のコルチゾール値が低下する。「むしろ、コルチゾールの生成量自体が減ると言ったほうがいいですね」とシムズ博士。「食べたあとなら、コルチゾールを使って活動中の身体組織に燃料を届ける必要性が減りますから」 ・内分泌機能(ホルモン分泌プロセス)を低下させる視床下部(体内のバランスを維持して、内分泌系と神経系をつなぐ役割を担う脳の領域)へのシグナル伝達が減少する。ただし、「内分泌機能をシグナル伝達を止めるためには、運動後45分以内に食べる必要もあります」とシムズ博士。こんなときこそプロテインシェイクが役に立つ。低下させる ・スポーツ医学専門誌『Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports』に掲載された2018年の論文レビューによると、フェッドステイトトレーニングは有酸素性運動能力を向上させる。言い換えれば、体が酸素を上手に使えるようになるので、いままで以上に身体的負荷の高い運動ができるようになるということ。