「第6波のピークを超えることはあり得る」尾身会長会見7月14日(全文4完)
地域医療機関間の連携とは何をイメージしているのか
m3.com:すいません。m3.comの千葉と申します。国・自治体による、効率的な医療機能の確保というところに、地域の医療機関間の連携を促すという文言が入っているんですけれども、これがどのようなことをイメージして入れられたのかという背景を教えていただきたくてですね。要は、急性病棟から回復期病床に人を移すのをスムーズにみたいなことをイメージしているのか、それともより違う問題をイメージしているのか、この辺りを教えていただけないでしょうか。 尾身:これはいろんな連携があって、例えば病診連携も含めますよね。あとは病院と病院の連携もあるし、感染症に強い病院と、なるべく一般診療で、特に慢性疾患とかリハビリをやるような、中心にやるような病院もありますよね。それぞれ、今度は健勝な人もいるし、急性期を終えてリハビリに近いようなこともある。そういうものを、いろんなところで、地域地域に状況は違いますよね。そういうものをしっかりやってくださいという趣旨のことだと思います。リソースが限られているので、先ほどの一疾病ということでしっかりと検討するという話も、これも単にベッド数を増やすというような話よりは、限られたリソースをどう効率的に使うかということで、そういう流れの一環だと考えていただければいいと思います。 司会:よろしいでしょうか。ほかにございますでしょうか。それでは前の方、お願いいたします。
東京都の見立てをどうみているのか
ニコニコ:ニコニコ、七尾です。よろしくお願いします。ちょっと初めに確認すべきだった、ちょっと順序が逆になっちゃったような気がするんですけど、東京都内の新型コロナウイルスの感染状況について、東京都のモニタリング会議が、1週間後には第6波のピークを超えて、これまでに経験したことのない爆発的な感染状況になると述べました。これは結構発言としてはかなりインパクトがある、強いものなんですけども、ただし、感染の増加比が継続するとっていう前提ではあるんですけれども、危機感の共有としてお聞きしたいのは、この東京都の見立てについて、先生方はどうみているのか、ご所見をお願いしたいです。 尾身:何週間後に何名になるというのは、基本的には、普通は今までの過去の、これまでの先週・今週比の実態は分かってますよね。それをベースにするということになりますから、基本的には過去の数字を基に累計するという方法を使うわけで、基本的にはね。そういう、これはある意味では算数みたいなところがある。しかし、実際には算数以外にはない、例えば人々がどう意識、これで、いわゆる情報の効果。これは分からないですよね。今、もう間違いなく人々の、まちへ出てる人数、これ、増えていますね、どこでも。しかし、増えているからといって、今まで学んできた基本的な感染対策をやっている人が大部分かどうか、これによっても違いますよね。 そういう意味では、何週間後に幾つになるということは、1つの目安として、これはメッセージとして、こういう前提に置けばそうなりますよと。これは全ての要素を占うことはできないですね。これが限界です。これは、それがファクトとしてそうなんで、そうすると基本的にはメッセージとしては、この感染症は比較すると第6波、今までのBA.1なんかに比べて感染力が強いということが1つ。それと、実際に先週・今週比のあれがどんどん増えているということ。それから免疫の減衰していること、それから夏休みとかいうことでさらにというようなこと。で、夏になると冷房が効いて換気が、ということを総合的に考えると、第6波のピークを超えるということはあり得る。十分蓋然性としてはあり得るというふうに判断。