翻訳家の鴻巣友季子さん「風と共に去りぬ」の訳で感じた裏話を披露…福岡市の西南学院大で読書教養講座
ブロンテの「嵐が丘」やミッチェルの「風と共に去りぬ」などの訳書で知られる翻訳家の鴻巣友季子さんを講師に迎えた「読書教養講座」(西南学院大、活字文化推進会議主催、読売新聞社主管)が15日、福岡市の西南学院大で開かれ、約150人が聴講した。 中原中也の作品、英訳でも文節そろえて韻を踏む…米国人翻訳家が解説「リズム感に引き込まれる」
読売新聞社が進める21世紀活字文化プロジェクトの一環。鴻巣さんは23歳で翻訳家デビュー後、訳書は100冊を超える。
この日は「風と共に去りぬ」に触れ、「性格の悪い主人公が嫌われない秘密は実は文体にある」などと、翻訳を通して感じた裏話を披露。また、南アフリカ出身のクッツェーらの作品を訳したことについて「『恥辱』は日本でも切実に読まれ、ビビッドな反応もあった」と、古典的な作品や英米文学にとどまらず、翻訳を通じて作品を紹介することの意義を語った。