東京で世界遺産登録20周年記念シンポジウム「南方熊楠と熊野」が開催
南方熊楠(みなかた・くまぐす)は生物学や民俗学に取り組んだ在野の学者だ。1886年(明治19)、東京大学予備門を中退し渡米。その後イギリスに渡り、頻繁に新聞や雑誌への投稿を行った。明治末期から大正初期にかけては政府の「神社合祀令」に反対し、当時自然生態系を解明するための新しい学問だった「エコロジー」を用いて、熊野の生態系と社叢(しゃそう)(神社の森)を守る活動に注力した。
「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録20周年を記念し、シンポジウム「南方熊楠と熊野」が東京で開催される。基調講演「熊野にわけいった熊楠」の講師は、思想家・人類学者で「第26回南方熊楠賞」受賞者の中沢新一氏。パネルディスカッション「熊楠の見た熊野、そして、これからの熊野」には、パネリストとして中沢氏の他、小説家の島田雅彦氏、紀行作家の髙森玲子氏、田辺市長で南方熊楠顕彰会長の真砂充敏氏が参加する。 「南方熊楠を通じてこれからの熊野をどのように捉えるか」「これからの熊野が果たしていく役割」をテーマに、熊野が持つ自然や文化の魅力、神秘性や精神性について、改めて見つめ直す。
■「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録20周年記念ンポジウム「南方熊楠と熊野」 基調講演「熊野にわけいった熊楠」 中沢 新一 氏 (第26回南方熊楠賞受賞者 思想家・人類学者) パネルディスカッション 「熊楠の見た熊野、そして、これからの熊野」 【パネリスト】 中沢 新一 氏 島田 雅彦 氏(法政大学教授/小説家) 髙森 玲子 氏(紀行作家/熊野古道女子部ファウンダー) 真砂 充敏 氏(田辺市長/南方熊楠顕彰会会長) 【コーディネーター】 志村 真幸 氏(慶應義塾大学准教授/南方熊楠顕彰会理事) 日時 12月15日(日)14時~16時30分 会場 明治大学駿河台キャンパスリバティホール 参加費 無料 定員 400名(事前申込制) 申し込みは専用フォームまたは電話で。申し込み受付は12月5日(木)まで。 ※申し込み多数の場合は抽選。 問い合わせ TEL:0739-26-9929(田辺市観光振興課)※平日8時30分~17時15分