残念な年末年始を迎えないために!! これだけは絶対覚えておきたい[道交法のキホン]
長距離運転は年に数回の帰省の時だけなんて人も多いはず。そんな人におさらいしてほしいのが道交法。過信は禁物!違反キップを切られてしまい、憂鬱な年末年始を迎えないために、チェックしておきたい道交法を解説しよう。 【画像ギャラリー】「知らなかったー!!」ではすまされません!(11枚) 文/藤原鉄二、写真/写真AC
■高速道路上での燃料&アブラ切れはれっきとした道交法違反!!
●違反点数2点/反則金普通車9000円 ガス欠になったらJAFを呼べばいいじゃん!ではすまないのだ。 高速道路でのガス欠(電欠も含む)は、「高速自動車国道等運転者遵守事項違反(道交法75条の10)」になる。 高速道路に乗る前に、あらかじめ燃料やオイルの量などの点検を義務づける規定だ。 燃料だけではなく、エンジンオイルの不足でクルマが止まってしまった場合でも高速自動車国道等運転者遵守事項違反となる。ということで、出発前にはエンジンオイルの量もしっかりチェックしておきたい。 高速道路では、SA・PAにガソリンスタンドが設置されているから大丈夫と思うかもしれないが、すべてのSA・PAに設置されているわけではない。 特に、夜間は要注意。夜間は営業していないガソリンスタンドがあるためだ。「次のSAまで大丈夫だろう」なんて思うと大変なことになる可能性もあるのだ。 また、150km以上に渡ってガソリンスタンドが存在しない区間もたくさんあるのだ! 150km以上ガソリンスタンドが存在しない高速道路/区間はこちらでチェック ↓ さらに、ガス欠は燃料ポンプのモーター、バッテリーの故障などのトラブルの原因になることもある。 ガソリン代の高騰により、ギリギリ給油がクセになっている人もいるかもしれないが、長距離運転の場合はそれだけは避けてほしい。 ちなみに、信じられないかもしれないが、2023年の年末年始のJAFの高速道路での出動件数の2位が燃料切れ、6位がエンジンオイルの不足、補充。決して他人事じゃないのだ。
■追い越し車線をずーっと走り続けてはいけない
●違反点数1点/反則金普通車6000円 左車線は遅いクルマ、右車線は速いクルマのための道と勘違いしてはいないだろうか? 一般道でも同じだが、道路は「キープレフト」つまり、左車線を走行することが道路交通法の20条で定められている。右車線のほうが空いているからといってずっと右車線を走り続けていると「車両通行帯違反」で罰せられる。 左車線は「走行車線」、右車線は「追い越し車線」という別名が示すとおり、右車線は追い越しをするための道路で、常時、走行するための道路ではないのだ。 とにかく、追い越しが完了したら安全を確認しつつすみやかに左車線へ戻るが鉄則だ。 ただし、帰省ラッシュにハマって走行車線が混雑していて安全に戻れないような時に無理に左車線に車線変更すると危険な割り込みにつながるのでNG。 基本的に、この違反行為に関しては交通状況に応じて判断されることになる。 ちなみに、渋滞に巻き込まれると早く渋滞から抜け出したいと、右車線(追い越し車線)に移ろうとする人が増えがちだが、これは逆効果の場合も。 みんなが追い越し車線に移動することで左車線のほうにいるクルマが減り、結果的に走行車線のほうが流れが良くなることが多いというデータも示されている。