【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第16ステージ】ソレルが2年ぶり3勝目…ポイント&山岳賞トップのファンアールトが負傷リタイア
ファンアールトは、この日2度目の峠、カテゴリー1級のコラーダ・ロメナを前にいったん第1集団に捕まった。上り始めでメイン集団は8分17秒遅れとなり、モビスターがデカトロン・AG2Rラモンディアルと並んでペースアップを始める。
モビスターはコラーダ・ロメナの上りでさらにペースを上げ、エースのマスが残り60km地点で攻撃を仕掛けた。しかし総合上位のライバルたちは当然のように反応する。ミケル・ランダ(ティーレックス・クイックステップ)がカウンターアタックするが、ランダのこのチャレンジも成功しない。ヴァランタン・パレパントル(デカトロン・AG2Rラモンディアル)がペースを落ち着かせる働きをこなす。
ファンアールトはコラーダ・ロメナ山頂(125km地点)もトップ通過した。しかし、下り坂でエンゲルハートとデルトロとともに激しいクラッシュに巻き込まれる。ファンアールトはレースに復帰しようとするが、膝からの出血が止まらずチームカーの荷台に座り込んでしまった。ブエルタ・ア・エスパーニャのデビュー戦でいきなり3つのステージで優勝してレースを盛り上げたファンアールトがここで姿を消した。この日のレース後、ポイント賞でカーデン・グローブス(アルペシン・ドゥクーニンク)が、山岳賞でヴァインがリーダーに繰り上がった。
戦いはいよいよ最後のラゴス・デ・コバドンガへ。集団は上り始めで5分35秒遅れだ。先頭集団ではプールがペースを上げ、ソレルとザナだけが追従した。そして、残り5kmを切ってからソレルが攻撃を仕掛けると、誰も反応できなかった。
これまでのレースでも最も積極的に走っていたソレルが、ラゴス・デ・コバドンガでスリリングなステージ優勝を果たし、その努力が報われたのだ。総合優勝候補たちが激しい戦いを繰り広げる中、ソレルは逃げを組んだザナとプールに打ち勝った。
「いつもわずかな差で勝利を逃したが、ついに勝利することができた。ラゴス・デ・コバドンガの上りで何度か加速して、マックス・プールも何度かアタックした。その競り合いで得たアドバンテージを最後に活かすことができた」とソレル。
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