「平本蓮、朝倉未来は“エンタメ枠”」RIZIN王者クレベルの本音…血染めの“年またぎ決戦”はなぜ観客を惹きつけたのか?「本物のベルトはここにある」
「平本蓮、朝倉未来は好きじゃない」王者の本音
そのことを確認するため、金髪を返り血で染めてインタビュースペースに現れた鈴木に「成長の痕は明らかにあったけど、それでも負けたのは何が足りなかったからなのか?」という質問を飛ばした。鈴木は“千裕節”全開の答えを口にした。 「それを見つけるために、これから練習していく感じですね。それがわかっていたら勝っていたので。その課題を見つけなければという思いはあります」 試合を優勢に進めながらフィニッシュには結びつけられなかったことにクレベルは不満足そうだったが、その一方でファイターとしての鈴木を初めて認めた。 「千裕は僕のポジションをうまくディフェンスしていたので、ブンダモーリー(ポルトガル語で“弱虫”という意味)じゃなかったよ。強いよ」 時として試合をした者同士には友情が芽生える。控室前の廊下では新チャンピオンと前チャンピオンが肩を並べて歩く姿も見られた。鈴木は仰天プランを明かす。 「さっきもクレベルと話をしていたんですけど、彼のジムに練習に行くことを伝えました。『いろいろ教えてくれ』と。クレベルに勝つためにクレベルから教えてもらう」 目指すべき勝利と絶え間ない努力に、友情が加わった。鈴木の生き方はまるで『週刊少年ジャンプ』の主人公のようではないか。敵に頭を下げてでも強くなろうとする鈴木の姿勢はクレベルも大歓迎だろう。 新チャンピオンになった自分に歓声を浴びせてくれた観客から、クレベルは時代の流れを感じた。 「(2021年に)朝倉未来と闘ったときには、誰も自分のことなど知らない状態だった。みんな朝倉が勝つと思っていたけど、僕が勝ってしまったという感じでしたからね」 その朝倉が現役に復帰し、5月4日に東京ドームで開催される『THE MATCH 2』で平本蓮と再戦を行なうことに話が及ぶと、クレベルは瞬時に表情を曇らせた。 「ラストマン・スタンディング・ベルトはフェイクのチャンピオンベルトだと思っています。蓮のことは好きじゃない。朝倉のこともそんなに好きじゃない。あのふたりを本物のチャンピオンとは認めていない。本物のチャンピオンベルトはここにある。彼らの試合をエンターテイメント枠として見ることはできるけど、僕はくだらないと思いますね」 実力主義者を自認するクレベルは、果たしてどんな新チャンピオンを目指すのか。フェザー級には、同じ大晦日に強烈なインパクトを残したラジャブアリ・シェイドゥラエフやカルシャガ・ダウトベックら強豪がひしめいている。
(「格闘技PRESS」布施鋼治 = 文)
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