トヨタ&ヒョンデの意外なアジア最強コラボ!(でナニ狙う?)…もしや水素連合もアリ?(小沢コージ)
【クルマは乗らなきゃ語れない】 「でもモリゾウだからこそね。“アイラブカーズ”と言えると思います。ヒョンデもトヨタも一緒になってもっといいクルマ、もっとモビリティの未来を作っていきたいと思いますからみなさん応援して頂きたいと思います!」 【写真】韓国650馬力EVは衝撃だ! ヒョンデ アイオニック5Nのコンテンツ力にビックリ マ、マジか? こんなコラボあり得るのか? 今週、韓国取材中にまさかの瞬間が訪れた。なんと日本のトヨタ自動車の豊田章男会長と、韓国ヒョンデ自動車のチョン・ウィソン(鄭義宣)会長が突如登場。壇上で握手したのだ。正直筆者はこんな光景を見たことがない。 ステージは韓国の京畿道龍仁スピードウェイで、イベントは「ヒョンデN×トヨタガズーレーシングフェスティバル」。 ここ数年、本気でレース活動や公道レーシングモデルたるNモデルを連発しているヒョンデの「N」ブランドと、同じくWRC(世界ラリー選手権)や公道最速モデルを出している「ガズーレーシング」の共同企画で、ソウル近郊でワンメイクレースやドリフトイベントを開催。 そこに章男会長は自身のレーシングドライバー名“モリゾウ”で、それもラリー用ヤリスWRCの助手席にウィソン会長を乗せて、ドリフトしまくって登場したのだ。
WRCと水素事業を盛り上げないと…
いかにもお祭り好きの会長らしい演出で、互いに今ひとつ盛り上がらない日本や韓国のモータースポーツシーンや、11月に愛知県周辺で行われるWRC最終戦ラリージャパン2024を盛り上げたい気持ちもあるのだろう。だが現地で会ったトヨタウォッチャーはこう言う。 「両者はかたや世界一の販売台数を誇るトヨタ、かたや世界3位のヒョンデでライバル関係にあります。ただ、WRCは今やフォード擁するMスポーツは参戦台数を減らし、名門シトロエンも撤退。本気のワークスチームはトヨタとヒョンデの2強しか残っておらず、とにかく盛り上げなければならない。 それからやっぱり水素事業ですよ。どちらも水素を電気に変えて動かす燃料電池車のパイオニアで、トヨタは2代目ミライや日野の燃料電池バス、ヒョンデは量産世界初の燃料電池車を発売し、今は後継SUVのネッソを日本でも販売してます。ただどちらも苦戦中。ミライは国内年間販売で数百台ですし、ネッソも正直日本じゃ見ない。同じマルチパスウェイの企業として、水素を儲かる事業にしないといけない。そこで組む可能性は十分にありますね」