「タイホラー映画」本国ではハリウッド映画超えの人気。朝の情報番組で“心霊コーナー”、オカルト大国の素顔に迫る
タイと聞いて日本人が一般的にイメージするものといえば、「壮麗な寺院」「エスニックなタイ料理」「微笑みの国」といったものが挙げられるだろう。 【全画像をみる】「タイホラー映画」本国ではハリウッド映画超えの人気。朝の情報番組で“心霊コーナー”、オカルト大国の素顔に迫る 一方で、実はこの国が「オカルト大国」という顔を持つことを知るものはいまだ少ないだろう。
ハリウッド映画超えの人気は当たり前
11月22日(金)からは、タイのホラー映画『バーンクルアー凶愛の家』の日本公開がスタートした。コロナ禍を経てNetflixなどの配信サービスを中心に、タイのホラー作品は日本のオカルト好きにも注目を集めている。 この記事を書くにあたって、日本語で『バーンクルアー凶愛の家』で検索すると、「タイ国内で公開されるや、同時期公開のハリウッド大作を押しのけ3週連続No.1の興行収入を記録した」という宣伝文句が目についた。 しかし種明かしをすると、こういった現象はタイでは珍しいことではない。今年10月に公開されたホラー映画『ティーヨッド2』も公開2日で興行収入1億バーツ(約4億5000万円)を突破し、2024年のタイ映画興行収入で首位を記録するという、とんでもない記録を打ちたてている。 タイ産ホラー映画の話題作の前では、たとえハリウッド映画の大作であっても太刀打ちできるものではない……というのがタイの映画界ではよく見られる光景だ。 ホラー映画がタイ映画界において稼ぎ頭であることは間違いないが、さらにオカルト・ホラーは不動の人気を誇るジャンルだ。心霊・呪術・占いといったコンテンツは、日々あらゆるメディアで取り扱われている。 その中でも特筆に値するのが、実話怪談をリスナーから募るラジオ番組だ。「The Shock」という番組は番組名を変えながら、30年以上も続き、今でも月曜日から金曜日まで毎晩放送されている。 また土日にも若者に人気の「 Theghostradio」という番組が、深夜から朝方にかけて放送されている。この番組はYoutubeでも視聴できるのだが、中には1800万回も再生されている人気の怪談も存在する。 このように、1年中毎晩怪談番組が放送されている国というのは、世界でも類をみないのではないだろうか。