プロアスリートの声を生かした製品作り 日本発のリカバリーサンダルブランド「rig」の魅力
また、硬度とアーチサポート(健康的、理想的歩行をサポートする中敷き)の高さのバランスが悪いと痛みが生じたり、気持ちよく感じなかったりするのでその調整にも苦労しました。当時世界中で販売されていたリカバリーサンダルを片っ端から購入し、履き比べて、一番良いバランスになるように地道に調べました。
ーちなみに現在は、どういったことに対し課題を感じていますか? EVAやラバー、PU(ポリウレタン)などの素材をソールに使用するのですが、ここを柔らかくしたり軽量に仕上げたりすると耐久性が下がり、逆に耐久性を上げると重量が上がって硬くなるんです。このさじ加減が難しい。日々素材も進化していて、新たな配合のものが生まれているので、毎年素材のテストは行っています。耐久性や強度を保てる素材、形状などは日々勉強中です。 ーサンダルを作る際、特に意識していることはどんなことですか? 他のブランドがやっていない(できていない)ことで、なおかつユーザーが必要としている機能やデザインなどを考えています。他社でやっていることはそちらに任せて、同じような商品を作らないようには意識しています。
rigのサンダルが支持される理由
ー現在、さまざまなリカバリーサンダルが世に出ていますが、「rig」ならではの強みを詳しく教えてください。 衝撃吸収に特化しているソールを使用するブランドが多いような気がしますが、現在rigのソール素材は高反発のEVAを採用しています。高反発にすることで、アーチサポートが足裏をマッサージするように機能し、回復に不可欠な血流を促すのです。
シルエットやデザインに関しては、履き心地(ホールド感や脱ぎ履きのしやすさなど)を優先的に考えてはいますが、自分自身、シンプルで飽きのこないものが好みなので、その辺は意識しているつもりです。また、かなり難しいのですが、リサイクル素材も積極的に取り入れるようにしています。
ーrigの人気モデルと、その特徴を詳しく教えてください。 その年によって人気モデルは変わりますが、それでも「mguu」は代表と言ってもいいモデルだと思います。細身のスタイリッシュなアッパーデザインや、最小限のパーツ使いでありながら、しっかりしたホールド感をキープできる点が、支持を得ているのだと思います。