「兄とは違ったタイプだが…」香G1・2勝ウインブライトの半弟が初陣/関東馬メイクデビュー情報
秋の中山開催も最終週。土日で計4鞍のメイクデビューが組まれている。前週に取り上げたピックデムッシュとルックフォラスターは抽選で除外になり、それぞれが日曜日の芝2000mと土曜日の芝1600m(牝馬)にスライドする方向だ。ここに来てメイクデビューの出馬投票が増えており、今週も芝の3鞍は抽選になりそうな状況にある。 【写真】ウインオアシスこれまでの軌跡 【9月28日(土) 中山芝1600m(牝馬)】 ◆オブシディアーナ(牝、父ナダル、母ファイナルドリーム、美浦・国枝栄厩舎) 伯母のSarah LynxはカナダのG1(カナディアンインターナショナルS)を勝っており、ジャパンC(12着)にも参戦した。「牝馬にしては馬格があるし、時計的にも十分に動けている。メンタルの部分も含め、うまく調整していきたいと思っています」と国枝栄調教師。鞍上は菅原明良騎手が予定されている。 【9月29日(日) 中山芝2000m】 ◆ウインオアシス(牡、父アルアイン、母サマーエタニティ、美浦・畠山吉宏厩舎) 8歳上の半兄にウインブライト(香港G1・2勝、中山記念の連覇など重賞5勝)、9歳上の半姉にウインファビラス(阪神JF2着)がいる。骨瘤が出ていたことも考慮し、じっくりと乗り進めてきた。「ひと追い毎に時計も詰めているし、反応や動き自体は良くなってきている。体も徐々に締まってきた。おっとりとした性格なので、距離は長いほうが良さそう。お兄ちゃん(ウインブライト)とはタイプが違うけど、この血統らしく晩成型の感じ。まだまだ良くなってくると思います」と畠山吉宏調教師。鞍上は松岡正海騎手が予定されている。 ◆ナヴィガトーレ(牡、父ロードカナロア、母アヴェンチュラ、美浦・田村康仁厩舎) ジャングルポケット産駒の母は秋華賞の勝ち馬。伯父にフサイチホウオー(重賞3勝)、伯母にトールポピー(GI・2勝)、いとこにヴェラアズール(ジャパンC)がいる。「大型馬で最初に入厩した頃は体を持て余しているようなところがあったけど、追い切りに行けば楽な感じで動ける。穏やかな性格で冷静に走れているし、背中の感触など雰囲気はいい。血統的にも将来性はあると思います」と高木調教助手。鞍上は調整中で、C.ルメール騎手に打診している。 ◆ラッフルズドリーム(牝、父エピファネイア、母キングスローズ、宮田敬介厩舎) 母はニュージーランド1000ギニーの勝ち馬で、同国の3歳牝馬チャンピオンに輝いた。8歳上の半兄にサトノアーサー(重賞2勝)がいる。「はじめの頃は動きにモサッとしたところがあったけど、ひと追いごとに良くなってきている。心肺機能が高いし、いい脚を長く使うようなタイプ。芝の実戦に行って良さそうです」と宮田敬介調教師。鞍上は川田将雅騎手が予定されている。 (取材・文:竹之内元)