ドウデュース 年度代表馬に堂々選出 満票で最優秀4歳以上牡馬も受賞 友道師「馬に一番感謝したい」
24年度JRA賞の受賞馬選考委員会が7日、東京港区のJRA本部で行われ、競馬界に多くの感動もたらしたドウデュースが満票で最優秀4歳以上牡馬に選出されるとともに、年度代表馬の座に堂々と輝いた。今後は北海道の社台スタリオンステーションで種牡馬となり、2世へとバトンを渡していく。なお、授賞式は27日に都内ホテルで行われる。 ヒーローは最後まで圧倒的な存在感を放っていた。ドウデュースが満票で最優秀4歳以上牡馬に輝くとともに、栄えある年度代表馬に選出された。友道師は「皆さまの応援の応援のおかげだと思っています。預けていただいた松島オーナーを始め、武豊騎手、ノーザンファームの関係者の皆さま、そして何よりドウデュースに一番感謝したいと思います」と愛馬をねぎらった。松島正昭オーナーは「大変名誉なことで、ありがたいです。関係者の皆さまにも感謝の一言です。馬主をやっていてなかなかないことですので、改めて感謝します」とコメントした。 決して道のりは平たんではなかった。24年初戦のドバイターフでは出遅れが致命的なロスとなり、不完全燃焼のまま5着。続く宝塚記念も道悪が影響してか、いつもの切れが鈍り6着。上半期は歯がゆい結果が続いた。 ただ、下半期は完全に本来の輝きを取り戻した。秋初戦の天皇賞・秋は、最後方からラスト3F32秒5という驚異の切れ味を繰り出して度肝を抜く完勝劇。続くジャパンCも持ち前の末脚で差し切り、ファンを熱狂の渦に包み込んだ。武豊も「年度代表馬にふさわしい馬だと思います」と賛辞を惜しまない。引退レースとなるはずの有馬記念は決戦2日前に右前肢ハ行と診断されて出走できなかったが、人々の心にその雄姿はいつまでも刻み込まれている。 今後は北海道安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬としての戦いが始まる。初年度の種付け料は1000万円に決定。師は「競走馬時代以上に頑張れるように応援しています。長く種牡馬として活躍してほしい」とエールを送った。数々のドラマを繰り広げた名馬の物語は、その子どもへと受け継がれていく。