イランで逮捕された女性「脇腹も背中も化膿」「乳首から黒い汁が」…女性刑務所で行われる「鬼畜の所業」
蟻やハエに話しかける生活
――独房で何をしていましたか? 独房では時間が止まっているんです。私はひとりぼっちでした。ドアには細いのぞき窓があって、女性看守がときどきその窓を開けてこちらの様子をうかがっていました。私はのぞき窓に顔をくっつけるようにして、その窓が開くのを何時間も待ちました。廊下がどうなっているのか見たかったのです。 独房は静かで音というものが全くありません。蟻などの生き物がいないか、独房の中をくまなく探しました。見つけるとあとを追いかけました。そして何時間も蟻に話しかけました。泣いて、悲しんで、祈る、そういうことが何時間も続きました。 夢のなかに預言者が何人か出てきたような覚えがあります。眠るとおかしな夢を見るんです。目が覚めるとやはり夢だったのか、と思うのですけれど。 私は毎日、ずっと歩いていました。足の感覚がなくなるくらい、歩き続けました。昼食が出ると、パンをひとつまみ床にまいて、蟻やなんかを呼び寄せようとしました。退屈しのぎです。 独房のなかに自分以外の生き物が来てくれたら良いと思っていたので、ハエが来たときは大喜びしました。ドアが開くときに逃げられないよう気をつけました。独房のなかでハエのあとをつけて、何時間も話しかけました。
虐待で乳首から黒い液体が...
――房の外で外気に当たる頻度はどれくらいでしたか?トイレとシャワーはどうでしたか? 独房を出るときは、どんな用事であれ必ず目隠しをしなくてはいけませんでした。目隠しをしていれば、1日何回か、昼間にトイレに行くことは許されていました。私が目隠しの隙間から何か見ようとすると、壁しか見えないとしても怒鳴られました。 シャワーは週に1回でした。女性看守が後ろに立っているのですけれど、怒りっぽくて、まだ途中なのに出ろと怒鳴ります。体が臭いんです、と訴えても「臭いままでいろ」と。またこうも言われました。「尋問官に協力すればマシな待遇になるよ」 週に2回、刑務所の中庭で20分過ごすことが許されていました。周囲の壁が高すぎて外は見えず、中庭に花や木はありませんでした。 ――健康状態はどうでしたか?何らかの医療を受けることはできましたか? 私はほとんど何も食べられませんでした。看守には長いこと出られないと言われていましたが、食欲が全くなかったのです。あっという間に体重が減りました。逮捕時は70キロでしたが、数ヵ月後には53キロになっていました。 その後、乳首から黒い液体が染み出てくるようになって、いまでもそうです。収監された初日から、私は不眠と不安に苛まれました。気分は最悪です。どこかの部屋に連れて行かれ、そこが209棟の病院だと言われました。診察され、薬を処方されました。