戦争に塗りつぶされた青春 旧ソ連のカザフスタンに抑留された男性が残したスケッチ
今も1000人を超える遺骨が現地に…早くしないと
カザフスタンも含むシベリア抑留は、現在でも正確な死者の数が分かっておらず、遺骨も3分の2がまだ戻らないままです。 去年新たに、13人の遺骨がカザフスタンからは日本に帰還した一方、いまも1000人を超える遺骨が現地に残されているとみられています。 シベリア抑留者支援・記録センター有光健さん「体験者もどんどん高齢化して亡くなっているし、カザフスタン側で捕虜を見ていたという人たちもどんどん高齢化しているので、早くやらないと、情報収集や残されたものの確保が難しいと思います」 飯野さんが94歳の時に出版された作品集です。そのなかには、抑留体験を描いたスケッチも盛り込まれています。 飯野さんの甥・工藤菊畝さん「自分の人生に起こった出来事の思いもよらなかった異常さと、1つ1つの出来事を誰かに伝えなきゃと思ったのではないか」 飯野さんの集大成として出版された作品集ー。その〝あとがき〟に飯野さんは、こう書き残しています。 「十八歳から三十歳過ぎまで戦争に塗り潰された。こんな人生あるだろうか!私は戦争を憎む」