タイガー・ウッズがひさびさ会見に登場 復帰時期は“未定”、米ツアー改革は“賛成”「よりよいツアーを提供できる」
<ヒーローワールドチャレンジ 事前情報◇2日◇アルバニー(バハマ)◇7449ヤード・パー72> 渋野日向子が“純金パター”を持って“あのポーズ”を再現?【写真】 今週は、米国男子ツアーの非公式競技ながらタイガー・ウッズ(米国)がホストを務める大会が、5日からバハマで開催される。世界の精鋭20選手が集まる、オフの最も華やかな大会。ここで“タイガー復帰”も期待されたが、残念ながら今回は見送られることになった。それでも開幕を2日後に控えた3日には、会場のアルバニーに登場し、ひさしぶりの会見に臨んだ。 そして、この席では約30分間に渡り自身の状況や、今後のこと、さらにはLIVゴルフを支えるPIFとの統合問題、PGAツアーやライダーカップなどさまざまな話題について語った。 今年は7月にロイヤル・トゥルーンで開催された「全英オープン」に出場したのが最後。9月には自身5度目となる腰の手術に踏み切った。「まだトーナメントを戦えるような状態じゃない。世界のベストプレーヤー20人を相手に戦えるレベルではないんだ。そのレベルに到達したときに復帰する」。今回、欠場の理由については、こう話した。 2021年2月の交通事故以来、合計で10大会に出場したタイガーだが、基本的には常に楽観的に希望を持っている。フルシーズンを戦うことは難しいが、「四大メジャーを含めて1カ月に1大会くらいは出場したい」という目標も掲げてきた。 「今年は途中で投げ出さなければならなかったし、必要なゲームのキレもなかった。メジャーでも良いプレーができなかったしね。でも手術を受けたことで来年は肉体的にもっと強くなって、良いプレーができることを願っている」 具体的な復帰時期こそ示さなかったが、来季もメジャー大会を中心に出場する意思を示した。またPGAツアーとサウジアラビアの政府系ファウンド、PIFとの統合問題の遅れについては「みなと同じようにもっと早く進んで欲しいと願っているが、まだ米国の司法省の規制に下にある。ただ遅いながらも進んでいる」と、前向きな姿勢をみせる。 ほかにも、米国男子ツアーで2026年からフルシードの確保がポイントランキング125位から100位までになるなど大きな変革が起こるが、これについても語る。 「PGAツアーの選手理事会として関わってきた問題」と前置きしたうえで、「選手の一部には出場人数が減ることで影響を受けることもあるが、その一方でファンやスポンサーにとってはよりよいツアーを提供することができる。選手はツアーの一部を保有することで、出場する選手報酬を得ることができる。これは今までになかったことだ」と改正を支持した。 最後に、これまで賞金なしで戦ってきたライダーカップが、来年から米国チームは報酬を受けることになった話題にも意見。「これは僕が出場していた1999年からずっと言われ続けてきたこと。賞金がないからこそ意味があるのがライダーカップ、我々は賞金は欲しくなかった」。その一方で「ライダーカップはゴルフ界で最も利益が出る大会。出場選手には500万ドル(約7億5千万円)でも支払って、彼らの寄付したい団体にチャリティーするべきだ。それは何も悪いことではない」という“利活用”についても私見を述べた。(文・武川玲子=米国在住)