「梅雨型熱中症」命を落としかねない病にも…汗と湿度をコントロール!梅雨時期の「熱中症」対策【医学博士 伊藤敏孝】
身近な健康問題とその改善法を、様々なテーマで紹介する番組『健康カプセル!ゲンキの時間』。 メインMCに石丸幹二さん、サブMCは坂下千里子さんです。 ドクターは、新百合ヶ丘総合病院 救急センター センター長 医学博士 伊藤敏孝先生です。 【動画】じんわり汗をかく習慣をつけて熱中症予防!大きな筋肉・大腿四頭筋を鍛える1分間トレーニングはこちらから【2分37秒~】 今回のテーマは「~梅雨のジメジメは健康の大敵~汗と湿度をコントロールせよ!」 まもなく訪れる梅雨のシーズン。これから夏にかけての時期は1年でも特に湿度が高く、6月の東京は80%に達するほど。その影響は食欲不振・気分の落ち込み・頭痛など、健康をも脅かします。しかも、命を落としかねない病に繋がる事もあるそうです。そこで今回は、梅雨のジメジメから身体を守る方法を専門家に教えてもらいました。
梅雨のジメジメは健康の大敵!湿度が及ぼす悪影響
<湿度が高いと暑く感じる!?> 汗をかくと、汗が蒸発する際に身体の温度を下げるそうです。これを「気化熱」と言います。ところが、湿度が高い環境では汗が蒸発しにくくなり、体温が上昇してしまうのだとか。体温が上がると体温調節を担う自律神経が乱れて、だるさや疲れ、憂鬱などの症状につながるそうです。 <ジメジメで頭痛・関節痛などが起きるのはなぜ?> 体内に熱がこもると血管が拡張し、その周りの神経が刺激されて痛みを起こすそうです。 <梅雨型熱中症に注意!> 湿度が高いと梅雨型熱中症につながる恐れがあるそうです。暑くなくても湿度が高い時期は、体温が下がらず熱中症になりやすいのだとか。先生によると、夏場は多くの人が暑さに慣れてきて水分補給をしたり、暑さ対策を行ったりしますが6月は油断しやすいので要注意なのだそう。実際に2022年東京都の熱中症による緊急搬送者数は、8月より6月の方が多いというデータもあります。 <肺炎を引き起こすカビ> 先生によると、梅雨時期に注意しておかなければならないのが「カビ」。湿気を吸収しホコリなどを栄養にして育つカビは、梅雨時期に発生するリスクが高まります。例えば、「夏型過敏性肺炎」は、トリコスポロンというカビを吸い込む事によって発症するアレルギー性の肺疾患。トリコスポロンは、高温多湿な環境や、木材などに発生する白いカビで、発症するとせきや発熱などの症状を引き起こします。家の中にいると症状が出ますが、外出すると症状がおさまるという特徴もあるそうです。