【時系列でわかる⑪】“ガザ地区での攻撃縮小”を協議 米側、イスラエル首相らと会談(4日~15日まで)
■12月10日 WHO・テドロス事務局長 安保理での“即時停戦”否決は「非常に残念だ」
WHO(=世界保健機関)のテドロス事務局長は10日、国連安全保障理事会でイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘への即時停戦を求める決議案が否決されたことについて、「非常に残念だ」と述べ、強い遺憾の意を示しました。 WHOのテドロス事務局長は10日、イスラエルとハマスの戦闘によって、ガザ地区にあった病院36か所のうち一部でも機能している施設は14か所だけになったと明らかにし、戦闘が人々の健康に「壊滅的な影響を及ぼした」と訴えました。 戦闘が始まった10月7日以降、医療機関への攻撃がガザ地区とヨルダン川西岸で449件、イスラエルでは60件、確認されていて、医療従事者は活動が不可能になり、「直接、銃撃の列に立たされている」と非難しました。 さらに、ガザ地区では人々が非常に狭いエリアへの移動を余儀なくされたため、シャワーは700人ごとに1台、トイレは150人ごとに1基しかない状況に陥っているとして、こうした状況では病気が蔓延する条件がそろってしまっていると指摘しました。 またテドロス事務局長は、国連の安全保障理事会で8日に戦闘の即時停戦を求める決議案が否決されたことについて、「非常に残念に思う」と述べ、「停戦こそが、ガザ地区の人々の健康を守る唯一の方法だ」と強く訴えました。
■12月10日 イスラエル軍が映像公開“ハマス拠点”に軍事装備品 「初めて砲兵がガザ地区内で活動」と主張
イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区のガザ市にあるイスラム組織ハマスの司令センターとする建物で手榴弾などの軍事装備品を発見したとして、映像を公開しました。 イスラエル軍は10日、ガザ市シュジャイヤにあるハマスの司令センターとする建物で、手榴弾や対戦車ミサイル発射装置などの軍事装備品を発見したとして映像を公開しました。また、「地上作戦の開始以来、初めて、砲兵がガザ地区内で活動している」と主張しました。 一方、ロイター通信によりますと、ガザ地区保健当局の報道官は10日、「この24時間でガザ地区で297人が死亡し、550人以上が負傷した」と明らかにしました。武力衝突以降の死者は、およそ1万8000人にのぼるということです。