【時系列でわかる⑪】“ガザ地区での攻撃縮小”を協議 米側、イスラエル首相らと会談(4日~15日まで)
■12月4日 イスラエル軍、地下トンネルに海水注入の計画か~米メディア報道
イスラエル軍は4日も、ハマスの地下トンネルの入り口を発見し、破壊したとする映像を公開しました。 こうしたハマスのトンネルについて、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは4日、イスラエル軍が海水を流し込んで使えなくさせる計画を検討していると報じました。 イスラエル軍が先月中旬ごろ、ガザ地区北部に巨大なポンプシステムを構築したとしています。
■12月5日 イスラエル軍、ガザ地区南部に地上侵攻
イスラエル軍は5日、パレスチナ自治区ガザ地区南部の主要都市ハンユニスに地上侵攻したことを明らかにしました。 ロイター通信は5日、住民の証言として、ガザ地区南部の主要都市ハンユニスに、イスラエル軍の戦車が初めて侵入したと報じました。これについてイスラエル軍も、「我々は現在、ハンユニスの中心部にいる」と発表し、部隊が侵攻したことを明らかにしました。 こうした中、パレスチナ赤新月社は、ガザ地区南部で、救急車がイスラエル軍の攻撃を受けたとする映像を公開しました。 戦車からの砲撃音が響く中、負傷者らを搬送中の救急車が慌てて退避しますが、その後方では激しい砲撃が続き、市民らが走って避難する様子が映されています。この攻撃で救急隊員1人がケガをし、救急車も破損したということです。 イスラエル軍の攻撃が激しさを増す中、戦闘休止の交渉を仲介したカタールのタミム首長は5日、「女性や子供を含む無実の民間人が、組織的かつ意図的に殺され続けている」と述べました。 さらに「国際社会がこのような凶悪な犯罪を2か月近くも放置しているのは、恥ずべきことだ」と指摘した上で、国連安全保障理事会の常任理事国に対し、イスラエルを交渉に復帰させるよう求めました。
■12月6日 ガザ南部に侵攻…戦闘激化“この2か月で最も激しい攻撃”
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘は、7日で2か月。イスラエル軍は、ガザ地区南部の主要都市に地上侵攻し、激しい戦闘が行われています。 イスラエル軍は、南部の主要都市ハンユニスの中心部に入り、ハマスと激しい戦闘が行われています。 ネタニヤフ首相は7日、地上部隊がハマスのガザ地区の指導者シンワル氏の自宅を包囲したとしたうえで、「逃げたとしても捕まえるのは時間の問題だ」と述べました。 ロイター通信は、人口密集地への空爆などイスラエル軍は、この2か月間で最も激しい攻撃を行っていると伝えています。またパレスチナ側によりますとエジプトに近いラファでも空爆で9人が死亡したということです。 病院には、空爆で負傷した住民らが次々と運び込まれていてハマス側は、これまでに1万6000人以上が死亡し、そのうち7000人が子どもだと主張しています。 国連のグテーレス事務総長は、この地域の平和と安定にとって取り返しがつかない状況になりつつあると警告しています。