パッキャオが7月サーマンと統一戦決定も米メディアは「KO負け危機。勝てば最大番狂わせ」と予想
ボクシングの6階級王者でWBA世界ウェルター級王者のマニー・パッキャオ(40.フィリピン)が7月20日(日本時間7月21日)、米国ラスベガスのMGMグランドガーデンアリーナでWBA世界同級スーパー王者のキース・サーマン(30、米国)と統一戦を行うことが発表された。この試合はFOXのPPV(有料放送)として行われる。アンダーカードでは、IBF世界スーパーミドル級王者、カレブ・プラント(米国)のマイク・リー(米国)との初防衛戦が組まれた。 パッキャオは、1月にエイドリアン・ブローナー(米国)を相手に完璧な内容で防衛に成功。健在ぶりをアピールした。 その後、IBF同級王者、エロール・スペンス(米国)の防衛戦会場に現れ、元WBC同級王者のダニー・ガルシア(米国)なども対戦候補に挙がっていた。また無敗の5階級王者、フロイド・メイウェザー・ジュニア(米国)との再戦も噂され、パッキャオは、日本の総合格闘技団体「RIZIN」ともプロモート協力契約を結び、来日するなどしていた。だが、パッキャオは、結局、1月に右肘の手術から約2年のブランクを経て復活したが、その評価には疑問符がついたままのサーマンを選んだ。 サーマンは、29戦無敗で22KOを誇るスピードとパンチ力を兼ね備えたオフェンシブなボクサーファイター。2013年にWBA同級暫定王者を獲得(その後、正規王者へ昇格)、その後、元IBF同級王者のショーン・ポーター(米国)を判定で下すなど防衛を重ね、2017年3月に行われた7度目の防衛戦ではWBC同級王者のガルシアと団体統一戦を行い、2-1判定で勝利、この試合で2億2000万円のファイトマネーを得たが、 翌月に右肘のカルシウムの沈着物を除去する手術を行い、昨年3月に復帰予定だったが、今度は左手を負傷するなど長いブランクを作った。今年1月に約2年ぶりに復帰、ホセシート・ロペスに2-0の判定で勝利したが、本来のスピード、パンチ力に欠け危ないシーンもあった。 米メディアのフォーブス誌も、今回の試合決定を受けて「ロペス戦でのサーマンは壮観に見えなかった。7ラウンドにはダメージを受け、その後、盛り返したが、感動的なパフォーマンスではなかった。パッキャオサイドがガルシアでなく、サーマンを選んだのは、その影響かも」と、サーマンを相手に選んだ理由を推測したが、勝敗予想となると、パッキャオに悲観的だ。