阪神D5位・佐野大陽、虎風荘の食事で「朝、1キロ増えていました」〝食トレ〟で目指すは開幕1軍
阪神の新入団選手のうち独立リーグなど出身の6選手(育成枠4人を含む)が10日、鳴尾浜で初めての練習を行った。ドラフト5位の佐野大陽内野手(23)=日本海L富山=は虎風荘の食事に感激しきりだった。 大きな期待感と高揚感を胸に迎えたプロ野球選手としての1日目。佐野は一流の世界に踏み出した喜びをかみしめながら、初練習を終えた。 「新人選手だけじゃなく、テレビで見るような選手の方と一緒に同じグラウンドで練習できて、改めてプロ野球選手の、阪神タイガースの一員になれたということを実感しています」 日本海リーグの富山から堅守が売りの遊撃手として入団。ひとり暮らしで母親が郵送するご飯を解凍して食べていたころとは違い、寮で食事を提供される幸せを初日から感じていた。 「昨日はどんぶり飯とすき焼きと副菜が並んでいた。朝、体重を測ったんですけど、1キロ増えていました。(同期の中で食べる量が)一番多かったです」 新人の入寮初日は豪華にすき焼きが振る舞われるのが虎風荘の恒例。最も多く胃袋に収めたのが佐野だったという。がっしりとした体つきにも見えるが「ピッチャーの投げる球の質には今のままだと負けちゃう」と、体を大きくすることを目指す。 体重が減りやすい問題に悩まされてきたが、克服するために独立リーグ時代には一日に1升もの米を食べていた大食漢だ。「朝2合、昼3合、夜3合で、残りの2合は練習の合間におにぎりで(食べていた)。15合くらい食べられると思う」と、体重増量へのポテンシャルものぞかせる。 お気に入りのご飯のお供は「納豆」。とにかく食べて食べて、プロの世界を手繰り寄せた佐野の〝食トレ〟は、阪神に入っても手を緩めることはない。現在80キロの体重を83キロにして、1月の新人合同自主トレに臨むことを計画中だ。 「プロ野球の世界で戦い抜くための力、体を作り上げていって、目標である開幕1軍を目指して一日一日大切にやっていきたい」 大きな体を手に入れて、甲子園に立つ。もりもりと食べ続けた先に、夢の実現が待っている。(中屋友那)