旧一万円札・福沢諭吉の「人の上に~」以上に味わい深い言葉を発見…2025年の指針にしたい「退かない」生き方
新たな一歩を踏み出せる人ととどまる人は何が違うのか。『人生が好転する95の言葉 大人のための“名言ケア”』(創元社)を上梓したコラムニストの石原壮一郎さんが、転職すべきか否かなどで悩む人に向け、「怖い、心配、不安」といった迷いの気持ちを持つ人の背中を押してくれる3つの名言を紹介する――。 【写真】1891年ごろの福沢諭吉 ※本稿は、石原壮一郎『人生が好転する95の言葉 大人のための“名言ケア”』(創元社)の一部を再編集したものです。 未来がどうなるかは、誰にもわかりません。決断が吉と出るか凶と出るかも、あとになってみないとわかりません。例えば、転職するのが正解かどうか、どれだけ悩んだところで答えは出ないでしょう。とにかく転職すればいいということでもありません。 「このままじゃいけない」と転職を思い立っても、いざ行動を起こそうとすると「環境を変えるのが怖い」「うまくいくかどうか心配」「何となく不安」といったマイナスの感情が、次の一歩を踏み出そうとするのを邪魔してきます。「やらない理由」を探したくなることもあれば、転職したいと思うことが現実逃避の手段になっているケースも。 転職がいい未来につながる保証はありませんが、それは現状維持を選んだとしても同じ。自分にとって望ましい未来をつかむために、名言に背中を押してもらいましょう。 名言その1 ■【どこまで行けるかを知る方法はただひとつ。出発して歩き始めることだ】 アンリ・ベルクソン(フランスの哲学者/1859~1941年) 就職にせよ転職にせよ移住にせよ、あるいは結婚にせよ離婚にせよ、新しい道を歩き始めるときは、誰しも「うまくいくだろうか」「この道でよかったんだろうか」と不安でいっぱいです。かといって「見通しが立ってから出発したい」と思っても、それは無理な話。とにかく一歩を踏み出さないと始まりません。 どんなに不安でも、どんなに険しい道のりでも、一歩ずつ踏みしめていけば確実に前に進みます。ぬかるみがあれば避ける方法を考えればいいし、壁にぶち当たったら、はしごを探すなり横道にそれるなりして、どうにか越えることができるでしょう。 そして、しっかり地面を踏みしめて歩いて行くうちに、いつの間にか自分がイメージしていた限界を軽々と越えてしまうこともよくあります。歩き始めてしまえば、こっちのもの。今抱いている不安は、やがて自信や希望に形を変えてくれるはずです。 ---------- ●結論 世の中にはいつまでも歩き出さずに予想や論評ばかりしている人もいる ----------