「厳しい時こそ、人の逆を」逆境を超えた杉原杏璃、“億り人”の今
失敗したときの気持ちの立て直し方は?と聞いてみた。 「いったんは気絶して(笑)、考えないことが一番。もう、忘れる。ちょっと情勢が落ち着いてからチャートを見る。しばらく放っておく時間を作るようにしています。じゃないと、その都度一喜一憂して、私生活にも影響があるので。私も最初のころはよく楽屋でチャートを見て悲鳴を上げたりしていましたよ。とにかく一呼吸置いて、メンタルを整えるようになりました」
もう一度結婚したい
現在は、バツイチ、独身。前夫とは、「生活のすれ違い」で別れるに至ったが、今でもいい友人関係を築いているという。もう結婚はこりごりかと思いきや、意外にも「私はもう一度、結婚すると思います」と笑顔で言った。 「誰かがそばで支えてくれて、楽しい時間を共有できたら幸せだなと思うので、またご縁さえあれば。……そうですね、もう多くは望まないので。穏やかで、つねに寄り添って生きてくれる人であれば、お金はそんなになくても大丈夫。うーん、でも、やっぱり、性格が合うことは大事かな。一生一緒にいたいなって思えるくらい、性格が合う人には、なかなか出会えないものですね(笑)」 目下の悩みは趣味がないことだ。食にも興味がなく、毎日豆腐と納豆でいい。海外旅行にも行きたいとは思わない。儲かると次の投資に使う、の繰り返し。 身の回りに物欲はなく、強いて欲しいものはと問うと、 「ファイナンシャルプランナーの資格と、アパートかマンションを一棟。全部投資になってすみません(笑)」 近い将来の夢は、「大家さん」。サブスクスタイルにして、投資に興味がある人たちを集めてシェアハウスをしたい、と話す。 「みんなでダイニングに集って、投資の話をしながら成長していく、そんな場所があったらいいな、って。投資って一番の悩みが、一人で抱え込むことなんですよね。そこが伸び悩むところでもあるので、ディスカッションする場所を提供できれば。これも、クラウドファンディングでも何でもやって、絶対に叶えるつもりです」 男女問わず、社会人でも学生でも、誰にでも利用してもらいたい、と杉原は言う。 コロナ禍で、さらに社会格差が広がる日本。経済的に困窮している若者たちに、何かアドバイスがあるとしたら? 「とにかく、自分で動き出すこと。苦しいときこそチャンスだと思って、とにかく何かにチャレンジしてほしい。コロナ禍で株価が半値になってしまったりもしましたが、そのときに買っている人が、今何倍にもなって利益を上げています。『厳しいときこそ、人の逆をいく』ということを心がけていくしかないのかな、と。私の経験からですけど」 株式投資は、飛び抜けた才能や社交性がなくても成功の可能性を与えてくれる。 まだまだコロナ禍の今こそ、家の中で利益を生み出すチャンス。「はじめの一歩」はいつでも踏み出せる。「億り人」はそう微笑んだ。
--- 杉原杏璃(すぎはら・あんり) 1982年生まれ、広島県出身。高校在学中にデビューし、グラビアアイドルとなる。現在は投資家、株タレント、セミナー講師、YouTuberとしても活躍。長年グラビアで培ったノウハウを生かし、ソフト補正下着のブランドを立ち上げ大手通販チャンネルで大ヒット。実業家としても仕事の幅を広げている。グラビアアイドルの経験を描いた自伝的小説『…and LOVE』は2017年に映画化。著書に『株は夢を叶える道具』『不動産投資は自分らしく生きる道具』(共に祥伝社)。12月には新著『マンガでよくわかる株1年生 億り人杉原杏璃と一緒に』(かんき出版)が発売。