「厳しい時こそ、人の逆を」逆境を超えた杉原杏璃、“億り人”の今
そこで「私、株はじめたんです~!」とは言わないのが杉原だ。 「株をやってるなんて言ったら、鼻で笑われるのがオチ。『教えてあげるよ』なんて言われてもややこしいですし。絶対に言わなかったですね」 人には頼らない。生きる糧は、自分でつくる。 オリジナルブランドの補正下着を展開する会社の立ち上げも、粘り強く取り組んだ。協力してくれる下着メーカーを探して、自らアポイントをとり、プレゼンを重ねた。 「門前払いもありました。直接お会いできたのは20人くらい。『お金出してくれるなら作ってもいいよ、売れなくても知らないよ』っていう反応が多かったですね」 営業経験もないグラビアモデルが、一人で会社や展示会を訪ねて回る。2、3人に断られた時点でくじけそうなものだ。しかし杉原は諦めなかった。 「一介のグラビアアイドルが何かをプロデュースしたいと言っても、乗ってくれる会社はありません。私自身が直接門をたたいて、どんな商品を作りたいのかきちんと説明するしか手はないと思っていました。とにかくできるまでやろう、それに尽きるなって」 杉原の会社は現在年商2億円をたたき出している。
株はギャンブルではない
「投資に向いているのは、やっぱり、堅実な人。まめな人ですね。メールを1日過ぎてから返すような人はちょっと難しいかも。でも、一番大切なのは、目標があること。そこに向かって、地道に積み上げられるかどうか」 株式投資をギャンブルのようにイメージし、敬遠する人は多い。杉原も、両親に株で儲けていることをなかなか打ち明けられなかったという。 「投資をしていると言うと、『危ないからやめなさい』ってきっと言われると思って、公表するまでは親にすら言えませんでした。やはりケガなく順調に儲かる、ということはなくて、私も何度も負けては立ち上がり、の繰り返し。一夜にして“億り人”になったわけではなくて、コツコツ積み上げて、今があるんです。よくお話ししていますが、株は1万円あれば買えるんですよ。1万円でやってみて、合うか合わないかを判断してみるといいと思う。やる前から可能性をつぶすのはすごくもったいないですよ」