【日経平均5万円超えも】88歳現役トレーダー・藤本茂さんと馬渕磨理子さんが占う2025年の株式市場 トランプ大統領就任は「ポジティブに働く」、万博関連銘柄は「材料出尽くし」
昨年は日経平均株価が史上最高値更新から史上最大の暴落まで記録する激動の1年だった。資産20億円超の88歳現役デイトレーダー「シゲルさん」こと藤本茂氏と、日本金融経済研究所代表理事の馬渕磨理子氏が今年の日本経済の展望を予測する。
世の中、何が起こるかわからんからね
馬渕:まずは2025年の景気見通しですが、ウクライナや中東情勢、中国の動きなど不透明な要因は多いながらも、私は基本的に明るいと見ています。その動向を大きく左右するのは、やはり1月20日に就任する米国のトランプ大統領。シゲルさんはどう見ていますか? シゲル:トランプ氏は経済の面ではポジティブに働くんやないかと思っています。各地の戦争も和平に持っていくかもしれないし、全体から見たらいいんちゃうかな。 馬渕:たしかに、トランプ氏は米国にお金が流れるような仕組みをつくるディール(取引)に長けています。ドル基軸体制を再び強めようとしていて、ロシアがドル決済から人民元決済に流れたり、金(ゴールド)の需要が高まるなど“ドル離れ”が進むなか、「ドルを最強にしたい」と主張している。暗号資産(仮想通貨)についても「米国をビットコインの超大国にする」などと発言して米国発のものにしようとしていますね。 シゲル:トランプ政権が掲げる大型減税や関税強化によって、米国内のインフレ傾向が再び強まるから、当面は「ドル高・円安」基調が続くはず。輸出企業が多い日本にとっては追い風が見込めるでしょう。 馬渕:自動車や半導体業界などにとって好影響ということですよね。気がかりなのは、トランプ関税と米国で「失業率」が上がってきていることです。ひょっとすると、景気は後退しているのに物価上昇が同時進行する「スタグフレーション」という最悪のシナリオに陥る可能性もゼロではない。 シゲル:世の中、何が起こるかわからんからね。 馬渕:インフレ抑制のために利下げを進めてきた米国では、あと4回予定していた利下げが2回になると見られ、金利はあまり下がってこないので円安基調が続くという見方はたしかに強い。 ですが、日本が利上げすることで日米金利差が縮小すれば、円高に転じる可能性もある。就任前に過激な政策を掲げてきたトランプ氏がそれをどこまで実行するか。それがはっきりするまでは様々なシナリオを想定したおいたほうがいいと思います。
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