カメラが360度回転するライブ配信特化スマホを発見
スマートフォンでライブ配信をしていると、リアとフロントのカメラ切り替えが面倒だったり、ライブ配信アプリ側で画像の加工やエフェクトに対応していなかったりして、本格的にやるとなると、どうしても力不足な感じは否めません。 【この記事の他の写真を見る】 CES 2025を現地ラスベガスで取材していて、見つけたのがライブ配信に特化したスマートフォン“ふう”デバイス。“ふう”というのは4Gや5G通信には対応せず、Wi-Fiのみを搭載しているからです。縦長の大きなディスプレイを搭載し、Android OSで動くため、使い勝手はスマートフォンとほぼ変わりません。 この製品は中国のSHIXIが開発した「ONAIR AiBoo-V188」というデバイス。正面から見たスタイルは、スマートフォンの上に謎のでっぱりがあるといった具合です。 本体背面にはシングルカメラがあります。詳細なスペックがまだ公開されていませんが、カメラは5000万画素のようです。本体の厚みはスマートフォンよりもかなり厚め。カメラ部分の側面にはダイヤルのようなツマミが付いています。 このツマミで何ができるかというと、手動でカメラを好きな位置に回転できるのです。 ライブ配信をするときにカメラをフロント側に回転させ、さらに上下の角度を細かく調節することで、常に画面中央に顔が来るように意識して配信を行えるというわけです。 これだけならただの回転式カメラ搭載スマートフォンふうデバイスです。過去にASUSから出た「ZenFone 7」なども同様のファンクションを備えていました。しかし、ONAIR AiBoo-V188はライブ配信に特化した、より多くの機能を搭載しています。 まず、底面には三脚穴があります。三脚に立ててライブ配信を行えるわけです。さらに本体左側面の下方にUSB Type-C端子があります。充電だけでなく、Type-Cで接続するUSBカメラをつなぎ、外付けカメラを用いた映像配信もできます。より高性能なカメラを使いたいときや、カメラの位置を離したいときに便利でしょう。 美顔モードなど、顔のエフェクトも豊富に用意されています。エフェクトは特定アプリだけでなく、YouTube、インスタグラム、FacebookなどのSNSや、Zoomなどのビジネスチャットアプリ上でも有効にできます。 さらにブルーバックの背景で自分だけを切り抜いて配信したり、ピクチャー・イン・ピクチャーのように配信画面の後ろに写真やテキストを表示することも可能。 ライブ配信中のチャットへの返事などでテキストを打つ際、AI翻訳を使うこともできます。 ライブコマースビジネスが全盛の中国から生まれた、配信特化型スマートフォン“ふう”デバイス。現在は中国で先行販売中ですが、グローバル市場にも近日中に投入される予定だそうです。価格は500ドル程度(約8万円台)になる模様。ライブ配信にスマートフォンを使っている人はもちろん、デジタルカメラを使っている人も細かい調整などがこれ1台でできるとなれば、使い勝手は高そうですね。私もぜひ入手して、毎週行っている自分のライブ配信で使ってみたいと考えています。 ※今回の記事をより理解するための補足情報や追加写真を、テクノエッジが運営する有料会員コミュニティ「スマホ沼」(Discord)に投稿しています。 テクノエッジ アルファ会員は現在、値引きキャンペーン中です(月額5500円→3300円、年額5万5000円→3万3000円)。Discordにも入れますので、ぜひ、この機会にご検討ください。 テクノエッジ アルファ(有料会員)加入はこちら
TechnoEdge 山根康宏