【箱根駅伝】「1秒に救われ、7秒の悔しさ」順大・長門監督は涙 予選会1秒差ギリギリ出場 歴代4位の僅差でシード逃す
◇第101回東京箱根間往復大学駅伝競走復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖スタート~東京・千代田区大手町読売新聞社前ゴール=5区間109・6キロ) 予選会をギリギリの1秒差で通過した順大が、10時間55分5秒の総合11位となり、10位以内に与えられる来年のシード権を逃した。10位の帝京大との差はわずか7秒。2011年(国学院大と城西大)の3秒、1993年(順大と日体大)の4秒、61年(順大と国士舘大)の5秒に続く、歴代4位タイの僅差での争いに敗れた。 10月の予選会では、10位ギリギリで通過し、14年連続66回目の出場を決めた。予選会11位の東農大とは、06年予選会の国士舘大と拓大に並ぶ歴代最小の1秒差だった。往路13位から巻き返した復路は、わずか7秒の差で目標とする2年ぶりのシードに届かず。長門俊介監督は「悔しいですね、悔しい…悔しい」と繰り返した。目に涙を浮かべ「ここまで来たからにはシードを取りたかったし、シードを取るためにやっていました。ただ、予選会からのことを考えると、学生たちはよくやってくれた」とたたえた。 シード圏外の往路13位から復路で巻き返しを誓った。6区・林龍正(2年)の走りで11位まで迫ると、7区の吉岡大翔(2年)が区間2位タイの走りで圏内の8位に浮上したが、9区の石岡大侑(3年)が10位に順位を落とした。 10区の古川は、6キロ手前まで東洋大、東京国際大と暫定9位で並走。中盤には帝京大に追いつき、東洋大、東京国際大と4大学でデットヒート。指揮官が「ラストにつれて、絞り出していけ!」と声を張ったが、向かい風が“逃げ切る”状況をつくらない。最後までもつれ、残り約1キロを切ったところでスパートをかけた東京国際大、続いた帝京大、東洋大についていけなかった。同監督は「古川も状態は悪くなかった。あの状況では、誰も行ききれない。最後のたたき合いのところには、ほんのちょっと分がなかった」と振り返り「彼の責任ではない。そういう状況になったのも、一人、一人のつながりの部分なので」と話した。 一時、シード圏内の8位まで押し上げた7区の吉岡大翔(2年)をはじめ、2、3年生が懸命に追い上げた。長門監督は「昨年から見たらチームとしてはすごく上向いているので、継続していきたい。(予選会は)1秒で救われたこと、(本戦は)7秒の悔しさ。これを彼らは絶対に胸に秘めて、トレーニングを積んでくれると思うので、本当に1秒、1秒大切にやっていきたい」と、リベンジを誓った。
報知新聞社