ワクチン大規模接種、名古屋の予約は7割 河村市長会見「ぜひ検討を」
名古屋市の河村たかし市長は24日、市役所で定例記者会見に臨んだ。愛知県でも大規模接種が始まった新型コロナウイルスのワクチン接種について、河村市長は前日時点で名古屋市民の予約枠の約7割が埋まったが、まだ空きはあると強調。「コールセンターも以前に比べてつながりやすくなっている。大規模接種会場での接種も検討してほしい」と呼び掛けた。 【動画】ワクチン大規模接種、名古屋の予約は7割 河村市長会見「ぜひ検討を」
自治体間の枠の融通「検討せないかん」
名古屋市では今月12日から65歳以上の高齢者に対する本格接種が始まり、昨日までに約5万1700人が1回目の接種を完了。そのうち2170人が2回目の接種を終えた。しかし、対象となる約60万人の接種を、国が目指す7月末までに終えるためには、集団接種で週5万回、かかりつけ医などでの個別接種で週8万回程度の態勢を維持する必要がある。 24日からは、愛知県が県営名古屋空港ターミナルビル(豊山町)と藤田医科大(豊明市)の2カ所を大規模接種会場として開設。昨日夕方時点で名古屋市分の予約は2万6000人余りが受け付けられ、予約可能枠の約71%に達した。一方で、隣接する春日井市は既に100%が埋まっており、河村市長は自治体間の枠の融通について「ちょっと検討せないかんね」と述べた。 集団接種会場としては、7月にイオンタウン有松(名古屋市緑区)を市内の民間施設として初めて利用。通常の区役所などより倍の規模で接種希望者を受け入れられるという。一方、自民党市議団などが求めている瑞穂公園陸上競技場(名古屋市瑞穂区)の利用はまだ検討中とし、河村市長はまだ具体的ではないとした上で「大学病院もどうかな、と考えている」と話した。ワクチンの「打ち手不足」についても、大学の医学生の協力などで解消したいとの意向を示した。
リコール運動、「僕が会長ではいかんと伝えた」
大村秀章知事に対するリコール(解職請求)をめぐり、運動団体の事務局長だった田中孝博容疑者らが地方自治法違反(署名偽造)容疑で愛知県警に逮捕されたことについては、自身の不正関与はあらためて否定した上で、「事務局の内部に聞いたら(署名活動スタート当初の)昨年9月より前に『河村さんところの電話には出るな』と。なんでか、というと『秘密がバレるといかん』という話になっていた」と述べた。 リコールの会の会長を務めた高須クリニックの高須克弥院長はこれまで、運動当初は「河村市長が会長になるものだと思っていた」としているが、河村市長は高須院長らに対して「僕が会長になるのはいかん。政治的な対立になるので。ちゃんと最後まで応援しますから」などと伝えていたと主張した。今後もリコールの際は、運動をしたい市民を市長が応援する形にするという。 (関口威人/nameken)