クレー決勝でナダルに勝利しツアー初戴冠を果たしたボルジェス「危険な選手になれる」<SMASH>
「パリ五輪」の前哨戦であるスウェーデンで行なわれた「ノルデア・オープン」(7月15日~21日/バスタッド/クレーコート/ATP250)で、ツアー初タイトルを手に入れたヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/世界ランク51位)。決勝ではクレーキングのラファエル・ナダル(スペイン/同261位)に勝利した記念すべき優勝について、ATP公式サイトのインタビューに答えた。 【動画】ボルジェス対ナダルの「ノルデア・オープン」決勝ハイライト 27歳のボルジェスはアメリカのミシシッピ州立大学出身で、大学テニスでは31連勝した戦績を持つ。プロ転向後は、チャレンジャーで10度決勝に進出し、6大会で優勝している。 ブレークの兆しは今年に入って見え始めていた。今年1月の「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)では自身初となる四大大会4回戦に進出、5月のATP1000「イタリア国際」(イタリア・ローマ/クレーコート)でも4回戦に駒を進めている。クレーが得意なだけに、芝の大会では3大会連続1回戦負けを喫したが、その後に出た大会で初戴冠となった。 ボルジェスは初優勝について、「数週間まったく勝てなかった芝からここに来て、突然素晴らしいプレーができて全勝できたんだ。それもただの優勝ではない。クレー大会の決勝で、過去に優勝の経験があるラファに勝ったんだ。クレーキングに勝てたことの意味は大きいし、まだ実感がわかないよ」と、喜びを語った。 ツアー大会ではベスト8が最高成績だった彼にとっては驚きの1週間だったようで、「ずっと準決勝進出を目指していたけど、それが叶ったと思ったら初の決勝進出、そしてタイトルを獲れた。長年夢見てきたことだけど、まさか今週実現するとは思わなかった」と、怒涛の1週間を振り返った。 今季に入り、上位選手との対戦も増えてきたことで、「自信が付いてきた」と言う。「強い選手と戦えるということがわかったし、自分のベストプレーができれば、彼らにとって危険な選手になれることもわかった。高いレベルで彼らと戦えるのはとても楽しい」 次の大会はパリ五輪で、「家に1度戻るけど、すぐにオリンピックの準備のためにパリに向かう。(優勝を)祝う時間はほとんどないけど、テニスってそういうものだよ」。ポルトガル代表として出場するパリ五輪の会場のサーフェスはクレー。初タイトルを手にした勢いで、大舞台で金星を挙げるかもしれない。 構成●スマッシュ編集部