「京の奥座敷」くらま温泉 11月に再オープンへ コロナ禍乗り越え
閉鎖から3年半あまり。京都市内では数少ない天然温泉「くらま温泉」(京都市左京区)が11月1日、再オープンする。 【写真】露天風呂へのアプローチ=2024年6月17日午後1時44分、京都市左京区、日比野容子撮影 渓流・鞍馬川のほとりに立つくらま温泉は「京の奥座敷」と呼ばれ、日帰り客や修学旅行生らでにぎわっていた。しかし、コロナ禍で営業自粛を余儀なくされた。運営再開直後には豪雨による山崩れで叡山電鉄鞍馬線が1年2カ月にわたり不通となり、客足が途絶えた。2021年春、宿は閉鎖された。 再建に向けて立ち上がったのが、くらま温泉のファンの一人、西陣の伝統工芸士の男性だ。運営会社を設立し、クラウドファンディングで修繕資金などを集めた。京都市内でゲストハウスなどを運営する藤波良子さんが男性から運営を引き継ぎ、再オープンにこぎ着けた。 藤波さんは「紅葉の見頃に間に合ってよかった。新しくなったくらま温泉の湯をじっくり楽しんでいただきたい」と話す。 当面は日帰り入浴(午前11時~午後8時)のみで、年末から宿泊(5室)も始める。露天のみの利用で平日大人1400円、土日祝日は1600円(3歳から小学6年は700円)。露天と内湯利用で平日大人2500円、土日祝日2700円(同1300円)。食事処もあり、湯葉や豆腐など京の食材を使った和定食や丼、うどん、そばなどを提供する。問い合わせはくらま温泉(075・741・2131)。(日比野容子)
朝日新聞社