【ウインターカップ2024】常にミラクルを起こしてきた東海大学付属福岡の宮﨑優介、チーム一丸となって「今年こそは」
一昨年は3回戦で強豪の桜花学園を1点差で破り、昨年は準々決勝で優勝候補だった大阪薫英女学院に2点差で競り勝った東海大学付属福岡。大方の予想を覆す快進撃を見せてはいるが、いまだ決勝進出は果たせていない。今年のインターハイでは県予選直前にキャプテンでエースの伊東友梨香が右膝前十字靭帯断裂を負傷し欠場するアクシデントもあったが、チーム一丸となりベスト4入りを果たした。下級生中心ながら成長を続けるチームを指揮する宮﨑優介コーチは「今年こそは」と初のファイナル進出、その先の全国制覇を目指す。
「学びの多い時間を過ごすことができました」
──去年のウインターカップから、どんな1年を過ごされてましたか。 主力であった3年生が引退した後は、 伊東友梨香、チャラウ・アミというインサイドプレイヤーを軸に新チームをスタートさせました。今年のインターハイは地元である福岡県での開催でしたので、下級生主体のチームでベスト4という結果を残せたことは、今シーズンのスタートとしてすごく良かったと感じています。 ──伊東選手が前十字靭帯をケガしてしまったのは、チームとして計算外だったと思います。 インターハイ福岡県大会の直前に右膝前十字靭帯断裂を切ってしまうハプニングの中、チームが一丸となって県予選に臨めたことは、インターハイに向けての弾みになりました。でも「伊東がいたら」というようなゲーム展開は多かったので、そこは彼女が2年間積み上げてきたチームに対しての貢献度の高さをすごく感じました。 ──今回、初めてU18日清食品トップリーグへ参加されましたが、どうでしたか。 強豪チームとの対戦で学ぶことは多いですが、 昨年、一昨年はインターハイやウインターカップの舞台でしか対戦する機会がなかったので、トップリーグに参加させてもらったことで、9、10月がチームにとって学びの多い時間になりました。チームにとってもすごく良いものになったと感じているので、今回の経験をウインターカップに繋げていきたいです。 ──宮﨑コーチは試合中の最終的な決断だったり、大事な場面での采配を選手に任せることが多い印象です。「選手に託す」のは簡単ではないと思いますが、どうやっていますか? 練習中と同じようなシチュエーションが起こった時は、安心して見ていられます。セットプレーもいくつか準備していますが、今回トップリーグで使ったセットプレーが県予選でアジャストされたりすることがあったので、そういった部分では、最後『選手たちの決断力』に勝敗を委ねていると言えば委ねているのかもしれません。今は、練習中に何度厳しく言われてもなかなか克服できなかった粗削りな部分を、磨いて磨いて、やっと光り始めているかなと感じられるようになってきたので、ウインターカップが楽しみです。 ──ベンチでは冷静でクールなイメージの宮崎コーチですが、強豪チームとの対戦にはどんな心理状態で臨んでいますか。 チーム立ち上げの時から、強豪チームの先生方が作るバスケを勉強させていただいてきたので、対戦できることはすごく光栄です。 試合前はもちろん、スカウティングをして選手たちと共有するという時間はありますが、どちらかと言うとワクワクしながら大会に臨んでいますし、チャレンジすることが私自身にとって大きなエネルギーになっています。