《ブラジル》岩手県人会創立65周年記念式典=知事、県議会議長ら28人が来伯=日本一の郷土芸能使節団が民謡披露
ブラジル岩手県人会創立65周年記念式典が25日午前10時から、サンパウロ市の宮城県人会館で行われた。岩手県から達増拓也知事はじめ工藤大輔県議会議長たち総勢28人が来伯、式典を盛り上げた。午後からの祝賀会では民謡、舞踊、三味線、尺八で日本一のタイトルを持つプロの民謡歌手たちが東北を中心にした民謡をアンコール含めて11曲披露、客席約200人を魅了、釘付けにした。中には手拍子を打ちながら郷土の唄を口ずさむ移民一世のお年寄りもいた。 司会者の高橋カルロス浩二、大久保純子の二人が日伯両語で来賓を紹介した後、川村リリアゆり県人会理事が開会の辞を述べた。日本、ブラジル両国国歌を斉唱し、県人会先没者の霊に黙祷。 ブラジル岩手県人会の多田マウロ孝則会長が「岩手県人会は1959年に創立された。岩手県人会館はリベルダーデ地下鉄駅近くにあり、日本人街の中心に位置する。和太鼓、剣道などの練習場に利用されている。週に3日間、高齢者向けのカラオケ・ダンス会を開いている。『県連日本祭り』は今年25回目を迎え、県人会は連続参加して岩手の郷土料理、文化のPRに努めている。一世の方が少なくなる中で、岩手県人の子弟、子孫が県人会を支え継続していかなければと考えている。今回の式典は留学生・研修生OBが中心となる初めての試み。OBの皆様のご協力に感謝します」とあいさつした。 司会者は達増知事と林禎二ブラジル日本国大使が東京大学法学部を1988年に卒業した同期生だと明かした。 達増知事は、ブラジルと岩手県の事情を説明した上で「ふるさと岩手は明るい話題にあふれている。岩手の持つ価値や魅力、知見をもって世界経済に貢献しながら、県民の幸福度を高め、岩手とつながる全ての方々が希望の道を進むことができる岩手県でありたいと思っています」と挨拶した。 林禎二大使は「東日本大震災直後、盛岡に行った。今日こうしてブラジルで達増知事をはじめとする岩手県の代表団の方々をお迎えできるのは大きな喜びです」と語り、岩手のためにできることをしていきたいと決意を新たにした。 続いて、JICAブラジル事務所の宮崎明博所長、サンパウロ市議会の羽藤ジェオルジ市会議員、野村アウレリオ市会議員の代理桂川富夫氏が祝辞を述べた。 ブラジル日本都道府県人会連合会の谷口ジョゼ眞一郎会長は日系3団体を代表して「岩手県の有名な学者、作家、政治家」を紹介、スポーツでは米国メジャーリーグの大谷翔平選手を挙げ観光名所を案内した。 司会が祝電を披露した後、達増知事より県人会に記念品と激励金が贈呈された。多田会長は県知事に返礼として記念品を贈呈。工藤議長より県人会に記念品が贈呈された。多田会長は工藤議長に記念品を贈呈した。 サンパウロ州議会の平松オスカル代理から県知事と県議会議長に、サンパウロ市議会の羽藤市議から県知事と県議会議長に感謝状が贈呈された。岩手県知事から日系3団体に激励金が贈呈され、谷口県連会長が代表で受け取り、謝辞を述べた。 達増知事は県人会功労者11人一人ひとりに表彰状を贈呈した。表彰されたのは千田曠皢、手嶋多田良子、村川猛春、平野マリア、児玉ミルトン道義、昆野ワシントン昭仁、野村直美、袰岩毅、田口精基、手嶋ジョルジおさむ、及川秀義ら11氏。 県費留学生、研修生、OBを代表して野村カリナさんが日本での研修留学の謝辞を述べ、県知事に記念品を贈呈した。達増県知事から県費留学生、研修生、OBに記念品が贈呈された。 司会が記念式典閉会の辞を述べて、祝賀パーティーが開かれた。長期間、岩手県人会の会長を務めた菊池義治名誉会長(84歳)らと来賓でケーキカットした。鏡開きの後、菊池名誉会長の音頭で乾杯。昼食会に入った。 【現地映像】盛大に祝われた岩手県人会の記念式典の様子はこちら!